とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

多数決ではない民主主義

こんにちは。冨樫純です。


本を紹介します。

 

多数決ではない民主主義

 

①この本との出会い

 

何年か前に、ハーバード白熱教室と題したテレビ番組がありました。

 

そこで、人気のサンデル教授の講義を見て、政治哲学に興味を持ちました。


Amazonレビューなどを検索して、読んでみようと思いました。

 

②こんな本です


『ここから始める政治理論 』

   田村 哲樹 他2名

  有斐閣ストゥディア

 

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「どのような政治が望ましいのか?」「それによって実現される、あるべき社会の姿とは?」「そもそも政治とは何か?」。政治理論とは、こうした問いに答えるために、自由、正義、民主主義、ナショナリズムといったテーマについて深く考えてきた政治学の一分野です。本書は、身近な話題を切り口に、政治理論の考え方を基礎的なレベルからやさしく説いていきます。

 

③こんな言葉が響きました


多数決ではない民主主義として、まず取り上げるのは熟議民主主義である。


熟議民主主義とは、最も広い意味では、話し合いを中心とする民主主義を指す(Dryzek 2000)。


重要なことは、その話し合いを通じて各自が自らの意見を問い直すことである(意見の反省)。


その結果として、各自の意見が変容し、当初は異なる意見をもっていた人々の間に合意(コンセンサス)が形成されることが期待される。


すなわち、多数決ではなく「みんな」が納得できる結論をめざす形の民主主義である。


しかし、話し合いが特定の人々に一方的に意見の変容を強いる場になってしまう可能性はないのだろうか。


つまり、話し合いの場が、「声の大きい」者、社会的立場のある者、権力を有する者の意見だけが通る場になってしまい、その結果、そうではない人々が仕方なく自分の意見を曲げざるをえない状況に陥ってしまわないのだろうか。

(本文より引用)


④この本が気になった方への2冊はこちら


『現代政治理論』新版

   川崎 修 他1名

   有斐閣アルマ


政治学

  川出 良枝 他1名

  東京大学出版会


感想


多数決ではない民主主義の考え方がおもしろいと思いました。


ただ、仕方なく自分の意見を曲げざるをえない状況に陥ってしまうという問題はありますが。


興味を持ってくれた方はいるでしょうか?

興味を持った方は、是非読んでみてください。