こんにちは。冨樫純です。
哲学に興味があり、それに関連する本を読んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
ラッセルの結論の問題点
ラッセルが言いたいのは、熱意をもって取り組める活動が得られれば幸福になれるということだ。
だからその活動はどのようなものでも構わない。仕事、趣味、さらには主義主張を信じること。熱意をもてる活動はたくさん転がっているとラッセルは主張する。
したがって、ラッセルが最終的に提案する幸福になるための秘訣は次のようなものになる。
幸福の秘訣は、こういうことだ。あなたの興味をできるかぎり幅広くせよ。
あなたの興味をひく人や物に対する反応を敵意あるものではなく、できるかぎり友好的なものにせよ。
これはこれですばらしい結論である。これ自体にはだれも反論しないだろう。
本書の結論もこのラッセルの結論とそれほど異なったものにはならないかもしれない。
だが、やはり何かが足りない気がする。
退屈している人にこう言ったところでどれほどの効果が期待できるだろう?
彼らは言うだろう。自分だって、興味をひく人や物に対してできるかぎり友好的に接したいと思っているんだ。
けれど、そうした人や物がいったい何なのか、どこにあるのか分からないのだ、と。
また、そうやって右往左往する人々に対して気晴らしをエサのように与えて生き延びる現代の文化産業の問題はどうなるのか?
そのなかで、ラッセルの解決策はどれほどの意味があるだろうか?
それこそ文化産業は、人が「友好的」に接してくれるであろうものをあらかじめ計算してエサを用意するのだ。
感想
熱意をもって取り組める活動が得られれば幸福になれるということだ、という。
たしかに、こういうものがあれば幸せかもしれないと思いました。
下記の本を参考にしました
『暇と退屈の倫理学』
國分 功一郎