とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

倫理とは

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、倫理学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル  

 


倫理とは社会のルールのこと?

 


「倫理とは社会での人間関係にかかわるルールのようなものだ、終わり」ということでいいでしょうか。

 


確かに、嘘をついてはならないとか、人を傷つけてはいけない、とか、私たちが思い浮かべる倫理のルールにはそういったものが多いようにも思えます。

 


しかし、少し考えてみると、単純に倫理のルールと社会での人間関係にかかわるルールを同一視するわけにはいかないようです。

 


たとえば、社会にはマナーやエチケット、法律など、普通、それ自体としては倫理とは関係ないと考えられているようなルールがたくさんあります。

 


ナイフは右手に、フォークは左手に持たねばならないとか、公道では自動車は左側を走行しなければならない、などは社会のルールではありますが、倫理のルールと呼ぶのには違和感があります(もちろん、どんなときでもマナーを守るべきかどうか、ということは倫理の問題になり得ますが、それは私たちが「マナーは守らねばならない」という倫理をもっているからであって、マナー自体が倫理であるから、というわけではないでしょう)。

 


あるいは、こちらの方がより重要な点ですが、必ずしも人間関係にかかわらないような倫理も想像することができます。

 


勇敢であること、節制があること、真理を追究することなどはいずれも古代ギリシア以来、倫理的に優れたこととされてきました。

 


しかし、これらは必ずしも他の人との関係を律するルールとは言えないでしょう。

 


孤島にたった一人で住む人についても、倫理をもった人と、倫理を気にしていない人を想像することはできるかもしれません。

 


倫理の問題は生き方の問題などと言われることもありますが、私たちは生きていく上で他人とかかわらざるを得ません。

 


そして、お互いの利益にかかわることについては好き勝手にはできないことから、倫理の問題は他人との人間関係において発生することが多くなります。

 


そのために倫理のルールは社会のルールとしばしば重なります。

 


しかし、よくよく考えてみるなら、必ずしもそれには限定されないように見えるのです。

 


感想

 


確かに、倫理は曖昧なところがあると思いました。

 


定義が必要なのかなと思います。

 


下記の本を参考にしました

 


『「倫理の問題」とはなにか』

 メタ倫理学から考える

 佐藤岳詩著

 光文社新書

 

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