とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

国民代表としての議員とは

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、憲法を学んでいます

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル  

 


国民代表としての議員

 


T:ところでもっと重要なのは、両議院の構成員である議員だ。 彼らの役割は?

 


A:議員は、憲法43条1項で、全国民の代表とされています。

 


でも、どうしてこんなことをいうのかな。 選挙区で選ばれるんだから、選挙区の代理人じゃないの?

 


T:いい線いってる。ヨーロッパでは昔、議員は選挙区の代理人だった時代があった。

 


でもそれじゃ、議会は選挙区という地方的利害の代理の場ということになる。

 


国の意思はその利害の寄せ集めということになる。 それでいいかな。

 


A : 国の意思は、国民の意思の反映であるべきだから、選挙区の意思の総和でいいんじゃないですか。

 


いちばん国民の意思に近似していると思います。

 


B: でも、それじゃなぜ議会で討論なんかするのかしら。

 


代理人が、討論の過程で相手のいうほうが正しいと思って意見を変えたりしたら、選挙区に対する裏切りよ。

 


議員は全国区で決めるのが本当なんだけど、地方的な特色ある意見もとり入れたいという理由で地方の選挙区があるんじゃないかしら。

 


議員は、討論して、「もっとも適当な国の意思」を決めるのが役割だと思うわ。

 


選挙区では家族は亭主関白であるべきだ、といった意見が強くても、それを議会で主張しなければいけないなんておかしいわ!

 


A : 国民の意思の総和こそが「もっとも適当な国の意思」じゃないかな。民主主義というのはそういうことだと思うけどな。

 


まあ、亭主関白の例を出されると困るんだけど。

 


やはり代理的な側面を大事にすべきだと思うね。

 

T: なかなか白熱した議論だね。 議会議員の役割はなにかという根本にかかわる問題だ。 憲法が 「全国民の代表」 といっているのは、 2人の主張するような議論を踏まえたうえでのこととは思わな

かったかい?

 


文言にそくして解すれば、国会議員は、全国民のことを考えて活動すべきだということになる。

 


このような議員のあり方が民主主義の本道といえるかは、A君のいうように、議論のあるところだ。

 


でも、「全国民の代表」 というあり方が民主主義に反するとまではいえないと思うよ。

 


感想

 


「全国民の代表」とは、なかなかイメージしにくいものだと改めて思いました。

 

 

 

下記の本を参考にしました

 


『いちばんやさしい 憲法入門』

 初宿 正典 他2名

 有斐閣アルマ

 

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