とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

離婚は子どもたちにどう影響するか

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、経済学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル  

 


「離婚」のせいか、離婚による「貧困」のせいか

 


離婚の当事者であるお父さんとお母さんについての影響を見てきましたが、子どもに対する影響も気になるところです。

 


社会学発達心理学、そして経済学といった分野では、離婚と子どもの発達について調べた研究が数多くあります。

 


そうした研究が明らかにしたのは、親の離婚を経験した子どもはさまざまな困難に直面しているという事実です。

 


親の離婚を経験した子どもは、そうでない子どもに比べて、学業成績が振るわず、問題行動を起こしやすい傾向があります。

 


成長して大人になってからも、過度の飲酒やドラッグの乱用などを行いやすいことが指摘されています。

 


しかし、ここで注意してほしいのですが、これらの研究の多くは、離婚がこうした問題を引き起こしたという因果関係を必ずしも明らかにしてきたわけではありません。

 


社会経済的に恵まれていない夫婦ほど離婚しやすい傾向があるため、親の離婚を経験した子どもが抱える問題は、恵まれない家庭で育ったこと自体が原因である可能性があります。

 


たしかに、親の離婚という大きな家庭環境の変化を経験することは、子どもの発達に対して好ましくない影響を及ぼすかもしれません。

 


しかし、両親の仲が悪く、お互いを責め合うような家庭、DVが頻繁に起こるような家庭で育つことも、子どもにとって望ましいことであるとは思えません。

 


1970年代に進められた離婚法改革は、子どもの幸せにどのような影響を及ぼしたのでしょうか。

 


この問いに答える研究は、主にアメリカで進められました。分析の手法は、離婚率への影響を検証したものと同様で、離婚法改革を行った州と行わなかった州で、改革前後の子どもたちの発達を比較しています。

 


分析によると、離婚法改革の結果、子どもたちの大学進学率が低下し、大人になってからの所得にもマイナスの影響が見られました。

 


また、若いうちに結婚するようになる一方、離婚を経験する人の割合も増えました。

 


そして、非常に残念なことに、大人になってからの自殺率も上がっています。

 


別のアメリカの研究では、離婚法改革の結果、子どもたちが暴力犯罪に関与する確率が10%近く上昇したことも明らかになりました。

 


これらの研究が示したのは、離婚法改革が、意図せざる結果として、子どもたちに悪影響を及ぼしてしまったということです。

 


感想

 


離婚は悪影響の方がやはり大きいようです。

 


子どものいる夫婦は特にそうだと思います。

 


下記の本を参考にしました

 


『家族の幸せ』の経済学 

  データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実

  山口 慎太郎著

  光文社新書

 

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