とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

育休と所得

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、経済学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


育休取得はお父さんの所得をわずかに下げるが

 


それでは、お父さんたちが実際に育児休業を取るようになると、彼ら自身のキャリアにはどんな影響があるのでしょうか。

 


また、お父さんたちは育休取得を機に、より子育てや家事に関わるようになるのでしょうか。

 


もしそうならば、子どもの発達に好影響がありそうですが、実際のところはどうなのでしょうか。

 


そして、お父さんが「イクメン」化することで、

夫婦関係は良くなるのでしょうか。一つ一つ見ていきましょう。

 


お父さんが育休を取ることで心配されるのは、やはり所得への影響です。お父さんたちが挙げる育休を取らない主な理由としては、将来のキャリアへの悪影響がありました。

 


では育休を取ることで、お父さんたちの収入には実際にどのような影響があったのでしょうか。

 


育休を取るお父さんたちは、世界全体で見るとまだまだ少数派であるため、十分な研究の蓄積があるとは言えませんが、お父さんの育休取得率が高い北欧の国々では、お父さんの育休取得が所得に及ぼす影響を評価した研究がいくつか見られます。

 


ノルウェーでは1993年の育休改革で、お父さんの育休取得率が大幅に高まりました。

 


この改革前に子どもが生まれたお父さんと、改革後に子どもが生まれたお父さんの所得を比較することで、育休を取ることが所得に及ぼす影響について知ることができます。

 


ノルウェーでは税務データを研究目的に利用することができるため、育休改革前後に子どもが生まれたすべてのお父さんたちを対象として分析を行うことができます。

 


分析の結果、4週間の育休取得はお父さんの所得を2パーセントほど下げることがわかりました。

 


そして、この影響は子どもが5歳になった時点でも消えないそうです。

 


2パーセントという数字自体はそれほど大きなものではないかもしれませんが、わずか4週間の育休取得が数年先の所得に影響するというのは驚くべきことかもしれません。

 


では、なぜお父さんたちの育休取得後の所得が下がってしまったのでしょうか。

 


論文の著者らによると、これはお父さんたちが自分の選択として、育休後も子育てや家事により熱心に関わるようになり、仕事に費やす時間とエネルギーが減った結果なのではないかと推測しています。

 


データが足りないため、この仮説が正しいかどうか、直接検証はされていないのですが、著者らは、これ以外の仮説についても検討しています。

 


感想

 


確かに、育児を始めてその楽しさに目覚める人はいるので、仮説は正しいとぼくは思います。

 


下記の本を参考にしました

 


『家族の幸せ』の経済学 

  データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実

  山口 慎太郎著

  光文社新書

 

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