こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
上野さんの本に感動し、その教え子の本も気になり、購入しました。
②こんな本です
『「育休世代」のジレンマ』
女性活用はなぜ失敗するのか?
中野円佳著
昔に比べれば、産休・育休や育児支援の制度が整ったかに見える今、それでも総合職に就職した女性の多くが、出産もしくは育休後の復帰を経て、会社を辞めている。
男性と肩を並べて受験や就職活動にも勝ち抜き、出産後の就業継続の意欲もあった女性たちでさえ、そのような選択に至るのはなぜなのか。
また会社に残ったとしても、意欲が低下したように捉えられてしまうのはなぜなのか。
この本では、実質的に制度が整った2000年代に総合職として入社し、その後出産をした15人の女性(=「育休世代」と呼ぶ)に綿密なインタビューを実施。
それぞれの環境やライフヒストリーの分析と、選択結果との関連を見ていく中で、予測外の展開にさまざまな思いを抱えて悩む女性たちの姿と、そう至らしめた社会の構造を明らかにする。
③ こんな言葉が印象に残りました
制度が整ってきたからこそ、高学歴・正社員の女性の就労や活躍の可否は、本人の意識や意欲の問題として理解される面が大きい。
日本生産性本部の調査では、「女性社員の活躍推
進上の課題」として、回答企業の4分の3が「女性社員の意識」を挙げている。
男性上司の女性社員に対する見方でも、「昇進や昇格することへの意欲が乏しい」(27.9%)、「難しい課題を出すと、敬遠されやすい」(4.5%)という項目が賛同を得ている。
彼女たちは、本当に自ら仕事を辞めたり、活躍を敬遠したりしているのだろうか。
そもそも、育った環境に比較的恵まれ、就職してからも色々な選択肢を持っているように見える女
性たちは、どのような意識で仕事と出産・育児に臨み、どのような計画を立て、その計画はどこまで実現しているのだろうか。
様々な障壁を抱えてキャリアを断念する人と、環境に恵まれて就労継続できる人は何が違うのか。
個人の「意欲」の問題なのか、それとも経緯や環
境、状況によるのだろうか。
制度が整ったはずなのに、どうして総合職正社員の女性が出産後に退職するのか。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『なぜ共働きも専業もしんどいのか』
主婦がいないと回らない構造
中野 円佳著
『働く女子の運命』
濱口 桂一郎著
文春新書
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。