こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル 採用
2001年度の国家公務員Ⅰ種試験の合格者は1308人であった。 受験申込者は3万7346人であったから、競争率約28倍の狭き門である。
いわゆる一流大学出身者が多数受験して、競争率が28倍になっていることだからも、いかにキャリア官僚になることが大変なことかがわかるだろう。
しかも、国家公務員I種試験に合格した者全員が官僚になれるわけではない。もう一度ふるいにかけられる。 試験に合格したことは官僚になる資格ができたことを意味するだけで、各官庁が採用して
くれて初めて官僚になることができるからである。
2001年度の場合、合格者は1308人であったが、実際に採用されたのは509人であったから、残りの約800人は試験には合格したが、採用されなかった、したがって官僚になれなかったということになる。
採用されるかどうかは、試験での順位および面接でどれだけ能力を示すことができるかによって決まる。
ここでも厳しい競争が待っているのである。
国家公務員Ⅰ種試験はいくつかの試験区分に基づく職種に分かれている。 とくに農学や工学などの理科系は細かく分けられている(ただし、 最近、統合の動きがある)。
一般に法律、経済、そして行政の3つの職種を「事務系」、それ以外の職種を「技術系」と呼ぶ。
そして、若干の例外はあるものの、中央省庁の幹部に将来、登用されるのは事務系の官僚である。
2001年度のケースで見てみると、採用の決定した者のうち事務系に属するのはわずかに 243人である。
このような難関を突破してきたキャリア官僚たちが、自分の能力に自信をもったとしても、そしてそのような経験をもたない政治家に対して優越感をもったとしても、無理はないだろう。
感想
官僚はプライドが高いと言われることがありますが、狭き門をくぐっているので、無理はないとぼくも思います。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ