こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
昇進
キャリア官僚の出世は早く、しかも確実である。
そしてこれが彼らのエリート意識を強化する。 省庁によって差はあるが、中央省庁において28歳ぐらいで係長、32歳ぐらいで課長補佐、42歳ぐらいで課長になるというのがおおよそのパターンである。
この間も約2年ごとに部署を変えていき、よりランクの高い係長あるいは課長へと昇進していく。
同期に入省した官僚たちは課長になるまでほとんど横一線で昇進する。 課長までの出世は約束されているわけである。
「課」 は行政組織での仕事の中心単位であり、課長はそのトップである。 たとえば経済産業省には、情報通信機器課という課があるが、ここは情報通信機器を製造するありとあらゆる企業を指導、援助あるいは規制する。
ということは課長が大企業を含む情報通信機器
メーカーの経営者たちと対等以上のつきあいをするということになる。
かりにこの課長が民間の大手企業に就職していれば、そこでも同じ年齢で課長になれたかもしれないが、課長クラスでは社長の顔をまともに見ることができるかどうかさえあやしい。
そう考えれば、中央省庁の課長がいかに高い地位であるかがわかるだろう。
キャリア官僚は誰もが、よほどのことがない限り、40歳を少し越えた年齢でこの地位に就くことができるのである。
課長に至るまでの出世のスピードももちろん早い。 たとえば旧大蔵省の場合、毎年約20人採用されたが、彼らは全員、入省 6、7年には地方都市の税務署長になっていた。 年齢は30歳前である。
税務署長ともなれば、地元の市町村長や警察署長など、自分の父親の世代の人たちから招かれて、上座に座らされての接待を受ける。
善きにつけ悪しきにつけ、若い官僚たちはエリート意識を強めることになるだろう。
こうした批判を受けて、現在の財務省では、税務署長にするのは原則として35歳以上ということになっているが、それでも若いことにはかわりはないし、例外もある。
感想
出世が確実で、出世のスピードが早いのが官僚の魅力のひとつなのかと思いました。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ