こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
パスポートは誰が発行しているのか?
ゴールデンウィークのころになると、毎年テレビのニュース番組で繰り返して流される光景がある。
それは成田空港や関西空港などで、連休を海外で過ごす人々、過ごしてきた人々の「幸せそうな顔」である。どこへ行くのと聞かれた子供たちが 「バリ島」や「ヨーロッパ」などと答えているのを、なぜか視聴者は画面を通して見続けなければならないのである。
日本が格差社会になってきているとすれば、小さいころから海外旅行を繰り返し、パスポート(旅券) が出入国のハンコでいっぱいになっている子供たちがいる一方で、海外旅行などは考えたこともないために、パスポートももっていない子供たちに分かれていくということになるのかもしれない。
申請自体にもけっこうお金がかかる。 20歳以上で10年間有効のパスポート申請には1万6000円、12歳以上で5年間有効の場合には、1万1000円かかる。
このパスポートは出入国のために必要であるだけではなく、旅先では身分証明書として大切な役割を果たすものである。
その内容はどうなっているのだろうか。 そこには 「日本国民である本旅券の所持人を通路故障なく旅行させ、かつ、同人に必要な保護扶助を与え
られるよう、関係の諸官に要請する。日本国外務大臣」と書かれている。
パスポートは、日本国の外務大臣が他国関係者に要請するという形で発行されているのである。
もちろん、下の方には同じ内容が英語で書いてある。
また所持者の写真とサインとともに、所持者についてのいろいろな情報が書いてあるページがある。
サインの左横には、発行官庁/Authority とあり、さらにその下に、英語で MINISTRY OF.
FOREIGN AFFAIRS と書かれている。
外務省のことであるが、日本語では表記されていない。 今回のサイズに変わるまでのパスポートには、日本語と英語の両方で発行官庁は外務省、発行地は東京と書かれてあった。
パスポートが必要なのは、 海外旅行に行こうとする日本全国の人たちである。 ところが、発行しているのは東京にある外務省である。
そうなると、 北海道の人も沖縄県の人もパスポートをもらうために、わざわざ東京に行かなければならないのだろうか。
もちろんそんなことはない。 東京で発行していることにはなっているが、申請受け取りをするのは、基本的には都道府県庁にある旅券事務所である。
しかし、 1カ所しか窓口がないというのでは、まだ不便である。そこで、 (都道府) 県内の何ヵ所かに旅券事務所の出張所が都道府県の機関として置かれている。
感想
このように、国の仕事を都道府県が代行するようなことは他にもありそうだと思いました。
見当もつきませんが。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ