こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
政策投票とその問題点
政党を特徴づけるイデオロギーが曖昧になり、無党派層が増えるにつれて、選挙の際に個々の政策争点を基準に投票する人々が増えてきた。
それはある意味では当然の変化である。 イデオロギーや価値観あるいは政党といった政策を判断する際の便利な道具が力を失った結果、人々は個々の争点について十分な情報もなしに、 また争点を判断する手がかりもなしに政策投票を行うことになる。
しかし、そうなると人々は、金権腐敗反対とか増税反対といった単純化されたわかりやすい政策争点に基づいて投票しがちになる。
「郵政選挙」にもそのような側面があった。
しかし、このような投票が広まるにつれて、選挙で争われる政策の間に連関性が失われる。
増税はいやだが福祉サービスは十分に受けたいといった、一貫性のない政策が、選挙を通して追求されやすくなるのである。
しばしば、イデオロギー対立や価値観の対立は不
毛な結果しか生まないといわれてきた。
しかし、政党を特徴づけるイデオロギーは、一貫性のある政策をパッケージとして人々に問いかけることで政策を1つずつ検討して投票する大変さを軽減する一方、国民に政治へのコントロールの手段を提供する役割を果たしてきた。
そのような対立軸が存在し、それをめぐって政治が動いてきた結果、有権者は一貫した政策態度をとり、 他方政治家はそれに応えてきたという面がある。
政策に基づいて投票するのは、なかなか難しい。
イデオロギー対立が終焉し政党の看板も曖昧になり、政策を基準に投票をする人が増えると、一貫した政策がとられなくなるという困った事態が生じるかもしれないのである。
感想
改めて投票の難しさを感じました。
その政治家の実績で投票するのがいいのかもしれません。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ