こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
情報の非対称性
風邪をひいたらしいので、町の診療所に行くとしよう。 患者と医者の間で、次のようなやりとりがあるだろう。
診察室に入ったら医者におじぎをして、こういう症状なんですけど、どうでしょうかと開く。 医者は診察の後、「じゃ、これを飲んでください」といって、薬を処方する。
出て行くときには、再びありがとうございましたと頭を下げる。これは、ごく普通の風景である。
さて、音楽を聴きたいので、CDショップに行くときはどうだろうか。 患者と医者との同じようなやりとりが、客と店員との間であるとすれば、次のような感じになるだろう。
まずお店に入っておじぎをする。そして、こんな感じの音楽を聴きたいのですがと店員にいう。店員はあれこれとあなたに質問をした後、「じゃ、これを聴いてください」といって、CDをあなたに手渡す。
あなたは、そのCDを受け取り、ありがとうご
ざいましたといって店を出る、というわけだ。
しかし、こんなことは、実際にはまずない。あなたは、自分で好みのCDを選んで、レジに持って行き、店員は黙ってそれを包装して、最後にありがとうございましたというだけだろう。
CDショップの店員も医者も財・サービスの「売り手」であり、CDショップの客も患者も財・サービスの「買い手」である点は同じである。
しかし、売り手と買い手のやりとりは、ずいぶん違ったものになっている。 CDショップでは買い手が何を買うかを決めているが、診療所では売り手が決めているからである。
どうして、このような違いが生じるのだろうか。
売り手と買い手との間で情報の非対称性があるかないかが大きな理由である。
一方のCDについては店員と客の間に情報量の差はあまりないが、他方の医療サービスについては医者と患者の間に情報量の差が非常に大きいという違いがあるのである。
感想
経済学で習うことの多いこの理論ですが、政治学でも習うようです。
それほど重要な理論なのかもしれないと思いました。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ