こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
「メガネ」 「ブタ」
大村英昭さんの 「非行のリアリティ」という名著から、少年犯罪について一つひとつ考えていきましょう。
「○○さんは××」というふうにわたしたちはさまざまなかたちで他人にレッテル(ラベル)を貼るわけです。
目が悪かっただけで「メガネ」とか、少し太っていると「ブタ」など、呼んでいる側は軽い気持ちでも、呼ばれたほうは深く傷つくことがあります。
いわゆる「あだ名」の場合も同じです。
これはむずかしくいうと呼称という問題で、何か同種のもの(たとえば近眼の人)をひとつにまとめて、他の種類のものから「類別」(区別) してカテゴリー化する(メガネ)ことを「類型化把握」といいます。
そうすると一人ひとりの個性が無視され、たったひとつの呼び方でその人の全人格(パーソナリティ)が決まってしまう問題があります。
たとえば、落ちこぼれという呼称は、たんに学校の成績のことだけではなく、あたかもその子の全人格を否定するかのようなニュアンスを伴ってきます。
落ちこぼれと言われると本人も自己暗示にかかって、自分は何をやってもうまくいかないと思い込
んでしまうのです。
テストの点数は子どもの人格に本来何の関係もありません。もし、ある子が先生からたまたま悪いレッテルを貼られて、周りからも同じ目で見られると、そのことがその子の人生に暗い影を落としかねません。
このように、呼称は多様な人間の存在を否定する怖さをはらんでいます。
感想
非行の少年少女は大人を信じないと、テレビドラマなどでよく言われますが、大人が彼らにレッテルを貼っているからだと思います。
下記の本を参考にしました
『体感する 社会学』
金菱 清著