とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

ホップズの国家観

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、政治学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


国家の成立

 


単なる規範意識だけでは自然状態を脱することはできない。それに実効性を与える実力が必要である。

 


「剣なき契約は言葉にすぎない」というホッブズ

は、人間は自らの自己保存を実現するためにも、共通権力を樹立し、政治社会を設立しなければならないとした。

 


リヴァイアサン』の表紙には、巨大な支配者の姿が描かれているが、よく見ると、その身体は、多くの人間から構成されていることがわかる。

 


政治社会とは自然のものではなく、平等な諸個人が契約によって作り出す作為の産物なのである。

 


ホッブズは、すべての人間が自らの権力と強さを一人の個人、もしくは合議体に委ねることで、より具体的には、この個人や合議体を自分の代理人とし、その判断を自分のものとして従うという内容の契約を結ぶことで、共通権力を樹立しようとした。

 


ホッブズが問題にしたのは、各人が勝手に判断をすることであった。

 


イングランド内乱においては、しばしば人間の良心もまた私的な意見にすぎなかった。

 


このような私的判断を許している限り、自然状態を脱することはできない。

 


ホッブズはこの問題を、判断主体を一元化することで乗り越えようとしたのである。

 


それでも、問題は残る。

 


ホッブズは人間の間に自然な合意はありえず、最終的に人々を動かすのは恐怖の力であるとした。

 


そうだとすれば、人々を恐怖の力で服従させる実力を自然状態からいかに生み出すのか。

 


感想

 


ホッブズは、すべての人間が自らの権力と強さを一人の個人、もしくは合議体に委ねることで、より具体的には、この個人や合議体を自分の代理人とし、その判断を自分のものとして従うという内容の契約を結ぶことで、共通権力を樹立しようとした」という箇所がおもしろいと思いました。

 


現代でも、特に国会議員を代理人として考えている側面があると思うので。

 


下記の本を参考にしました

 


『西洋政治思想史』

 宇野 重規著

 有斐閣アルマ

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