とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

「ライフ・イズ・ビューティフル」が描いたもの

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的に関心のある話題を取り上げて、紹介したいと思います。

 


感想も書きたいと思います。

 


話題 必死のゲーム

 


ライフ・イズ・ビューティフル』(1997年)は、アカデミー賞も獲得して話題になったイタリア映画である。

 


そのあらすじはこうだ。

 


第二次世界大戦下、妻と幼い一人息子とともに、つつましいながらも陽気で幸福な生活を送っていた男性主人公は、ユダヤ系であったがために、ある日突然、家族ともどもナチス強制収容所に送られてしまう。 

 


そこで彼は、幼い息子を動揺させないよう、収容所の生活すべてが、ルールに則って行なわれている賞品をかけたゲームであるとウソをつく。

 


そして、さまざまな死の恐怖が迫るなか、ゲームであることを息子に信じさせ続けるため、彼の悪戦苦闘が始まるのだが・・・・・・。

 


ゲームといえば、それは日常の気晴らしとして行なわれ、そこに生命などかかっていないのが普通だ。しかしこの場合は、そうではない。

 


ゲームに負けること、そしてゲームを終わらせることは、そのまま生命を失うことにもなりかねない。

 


それはまさに「必死のゲーム」である。

 


言い方を換えれば、そこには、悲劇的なものと喜劇的なものが共存している。

 


それは、この映画では、強制と自発の対比として描かれている。主人公は、血(民族)という自分ではどうにもならないものによって、まさに強制的に収容施設に入れられ、幸福な日常生活を奪われる。

 


それは、悲劇的としかいいようがない。だが、主人公は、そのような状況に屈することなく、逆にそれを自発的意志による楽しいゲームへと転換する。

 


それは、悲劇的状況へのぎりぎりの抵抗手段として選び取られた喜劇的側面である。

 


感想

 


洋画があまり好きではないぼくですが、この映画は見たくなりました。

 


下記の本を参考にしました

 


『コミュニケーションの社会学

 長谷 正人 他1名

 有斐閣アルマ