こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
社会学を独学で学んでいます。
上野千鶴子さんや伊藤公雄さんの動画を見て、男性学や女性学に興味がわき、入門書読んでみようと思いました。
②こんな本です
伊藤 公雄 他1名
男/女の二色刷から、個性の光る多色刷の社会へ――「育つ」から「シューカツする」、そして「ケアする」までの身近なできごとを、ジェンダーの視点から見なおし、「あたりまえ」をくつがえす。
③こんな言葉が印象に残りました
たとえば陸上競技の世界記録を考えてみよう。
短距離でも長距離でも男性の優位はいまだ顕著で
あり、スポーツが「男性中心主義の最後の砦」となるのも一見無理はない。
しかし、こうした優劣比較は、歴然として見えてもあやしい点はいくつも指摘できる。
第一に、この本を読む男性のほとんどが女性メダリストの記録に遠くおよばないことからしても、頂点の比較で全体を語ることはばかげている。
第二に、こうした比較では女性の能力がより優れている競技種目はあらかじめ除かれている。
たとえば海洋遠泳の世界記録の多くは女性がもっているのだが、限られた専門家以外でそれを知る者は少ないだろう。
それでも「一般に」女性はスポーツで男性に劣っていると主張したい人は、そもそもジェンダー
にともなう役割期待として女性の運動能力不足が男性から望まれてきたことを忘れているのではな
いだろうか。
たとえば1978年のアカプルコでは、それは滑稽なほど露骨に主張された。
その年の「断崖飛び込み選手権」の決勝に勝ち残った女性に対して、対戦相手の男性から次のような異議が申し立てられたのだ。
「これは死に挑む競技だ。男はその勇気を証明するために大きな賭けをしてるんだ。女も同じことができるってみんなが知っちまったら、あんまりじゃないか」
この抗議を受け入れて、主催者は「女性の保護」の名目で彼女の失格を告げた。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』
あなたがあなたらしくいられるための29問
『はじめてのジェンダー論 』
加藤 秀一著
有斐閣ストゥディア
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。