こんにちは。冨樫純です。
「記憶術」についてのコラムを紹介します。
確かに場所とイメージを結びつけることで、記憶しやすいと思いました。
記憶術とは古代ギリシャにおいて演説案が長い演説を暗記するために発達した雄弁術の一部であった。
それは場所とイメージを結びつけることからなっていた。
記憶術の第1段階は場所のシステムを記憶することであった。
演説者は、現実の建築物でも、架空の建築物でもよいが、ある建築物の前庭、玄関、客間、居間、寝室等々を、彫像や装飾品も含めて、まず頭にたたきこむのである。
続いて、演説者は、この建築物のなかのそれぞれの場所に、演説で取り上げる事柄のイメージを順番に配置していく。
そして、演説するときには、頭のなかでこの建築物のなかを順に移動し、それぞれの場所に預けておいたイメージを次々に取り出すことによって、順番をまちがえることなく正確に長い演説を行うことができたのである。
そして、文字を消せば、そこにまた新しい文字を書くことができるように、それぞれの場所に配置されていたイメージを消せば、そこにまた新しいイメージを配置することができた。
記憶術は、印刷術もコンピュータもなかった古代において、想起と空間の密接な結びつきを利用して、記憶力を強化しようとしたものであった。
下記の本を参考にしました
『社会学』
新版 (New Liberal Arts Selection)
長谷川 公一 他2名