こんばんは。冨樫純です。
何年か前に、ハーバード白熱教室と題したテレビ番組がありました。
そこで、人気のサンデル教授の講義を見て、政治哲学というものに興味を持ちました。
ぼくと同じように興味を持った人は多いと思います。
今になって、体系的に政治哲学を学びたいと思い、まず、ネットで調べてみました。
今回は2点説明します。
「政治哲学とは」と、「政治哲学と政治思想の違い」です。
①政治哲学とは
現代の政治哲学の流れは、1970年代以降のアメリカで主に広まりました。
最も本質的なテーマは、「より平等・公正な社会の在り方」という学問です。
政治学の一分野としても論じられますし、哲学の分野として論じられることもあります。
②政治哲学と政治思想の違い
政治哲学についての疑問として、
「政治思想と同じものではないの?」
というものがあると思います。
結論から言えば別物です。
政治思想は、古代から現代までの政治学のベースとなった思想です。
政治学の理論や政治そのものを発展させる前提となったものです。
政治哲学は、政治における倫理的・哲学的問題について究明する分野で、倫理学や哲学が隣接分野です。
政治思想は政治学全般のベースとなっている思想のことですが、政治哲学は一分野にすぎません。
また、現代議論されている政治哲学という分野が明確に成立したのは、1971年に刊行されたジョン・ロールズの『正義論』以降です。
もともと、政治について倫理的・哲学的に問う営みは、社会契約説や啓蒙思想など近代化の過程で行われてきました。
そのころは、現代における意味の政治哲学と政治思想はそれほど区別されるものでもありませんでした。
しかし、政治学の発展に伴い、主流が実証的分野に限られ、政治について「~であるべき」という規範的な議論が行われなくなっていきました。そして、政治学では倫理的・哲学的議論は行われなくなっていきます。
それに対し、ジョン・ロールズが『正義論』で倫理的・哲学的な議論を復興したのがきっかけで、1970年代以降政治哲学という分野が成立したのです。
そのため、政治哲学という分野は、主にロールズ以降の議論であり、ロールズの議論を踏まえなければ論じられない分野です。
下記のサイトを参考にしました。
https://liberal-arts-guide.com/political-philosophy/