とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

日本人の特徴

 

こんばんは。冨樫純です。

 

八村塁選手や大坂なおみ選手が活躍するのを見て、「日本人とは」と考えるようになりました。それで、日本人の特徴やその背景を調べてみました。

 

日本人の特徴

 

日本人の特徴については、これまで多くの学者によって「日本人論|として示されてきているが、文化人類学者の杉本良夫氏とロス=マオア氏はそれらをもとに、日本人の特徴(日本人像)を以下のようにまとめている。

① 自我の形成が弱く、個が確立していない。

②集団志向的であり、所属する集団に献身する。

③調和を重視するので、社会の安定度や団結度が高い。


一例として、海外メディアが報じた「東日本大震災における日本人の冷静な行動」について取り上げる。

そこでは、大震災に遭遇していながらも個人的な感情を抑制し、秩序を重んじた行動を取る日本人の姿が驚嘆の目をもって報じられているが、そのような日本人の行動を理解するには、和辻哲郎氏が「風土」で指摘している「日本人の忍従的態度」という捉え方が参考になる。

氏によると、日本には地震や台風といった特有の自然現象があるゆえ、日本人は暴威に対して耐え忍ぶという態度を取るのだと解釈することできるのだという。


その背景


このような日本人の特徴が生まれた一因として、古くから伝わる神道の思想があることが指摘されている。

神道の考え方は、自然界のあらゆるものに霊が

宿り、その霊は目に見える世界に影響を与えているという捉え方がもとになっているのだが、こうした自然を畏散する態度は、時として自然の猛威に対しても耐え忍ぶ行為として現れる。

また、集落ごとに祖先を氏神として祭っており、集落内の者を氏子(神が守る範囲に住む人)として扱う。そして、神の庇護のもとに生活するためには共同体のー員として振る舞うことが求められるが、こうした規制は、一方では、異質な存在を排除するという行動を生む。その結果、集団志向や調和(秩序)の遵守という意識が生まれるとされる。

 

下記の本を参考にしました。


『小論文の完全ネタ本』

  キーワード集[社会科学系]編

  神崎史彦著

  文英堂