こんにちは。冨樫純です。
倫理学に興味があり、それに関連する本を読んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
「公衆衛生」とは
「公衆衛生」という言葉を聞いて、読者はどのようなイメージを持つだろうか。
以前、この質問を看護学校の学生に尋ねたところ、返ってきた答えは「公衆トイレ」だった。
たしかに最近「公衆」という言葉を用いることが少ないので、この言葉から思い付くのはせいぜい公衆トイレや公衆浴場ぐらいだろう。
「衛生」という言葉も、現在では「衛生的」「衛
生上」ぐらいでしか用いられず、なにか清潔さと関係するんだろうぐらいのイメージしかないだろう。
英語では公衆衛生は Public Health あるいは Public's Health と言う。「公衆衛生」と漢字で書くより、英語の方がずっとわかりやすい。
公衆衛生は平たく言えば「みんなの健康」を守るということだ。 衛生の「衛」は、衛兵と同じで「衛る」という意味だ。
たとえば、 予防接種やがん検診のように、人々が病気にならないよう予防的な介入を行なうことは、公衆衛生活動である。
日本では、学校保健、母子保健、産業保健など、「保健」という言葉もよく使われるが、これも公衆衛生の一部である。
また、近年では健康増進法やメタボ健診なども話題になったが、これらも公衆衛生活動の一部だ。
このような予防を中心とする公衆衛生活動は、病気になった個人を病院で診察・治療する通常の医療と対比されることが多い。
公衆衛生は「みんなの健康」を守るために健康な個人の生活に介入するものであるという意味で、倫理学や政治哲学的にとても興味深い領域なのだが、日本では公衆衛生という分野があまり認知されていないせいか、規範理論の観点から論じられることが少ない。
感想
公衆衛生は「みんなの健康」を守るために健康な個人の生活に介入するものであるという意味で、功利主義とも関係が深いことを学びました。
下記の本を參考にしました
『功利主義入門』
児玉聡