こんにちは。冨樫純です。
倫理学に興味があり、それに関連する本を読んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
なぜ功利主義に従うのか
功利主義はけっこう立派な主張をしていることがわかった。でも、とJ美は思う。
わたしは倫理が気になるからこの立場が立派だと思うけれど、倫理に関心のない人だったらどうだろうか。
「なぜ自分の幸福ではなく、最大多数の最大幸福を追求しないといけないのか」と言うのではないだろうか。
快苦が生じる源泉、およびサンクションという話が出てくる。
サンクションとは、報償や制裁のように、特定の行動を取るよう、あるいは取らないよう、われわれを動機づけるもののことだ。
ベンサムは、快苦が生じる源泉には四つあると言う。
一つ目は自然的サンクション。
これは、自然の経過によって発生する快苦のことだ。雨に濡れたら風邪を引いて苦しくなるとかだ。
二つ目は政治的サンクション。これは政治的・法的な強制力によって生じるもの。
刑罰によって苦痛を与えられるとかだ。
三つ目は民衆的サンクション。
これは周囲の人の白い目や仲間外れによって生じるものだ。 今なら世論やピアプレッシャーと呼ぶところだろう。
一つ目は快苦が自然的に生じる場合なのに対して、二つ目と三つ目は人為的に生じる場合と言える。
四つ目は宗教的サンクション。
これは宗教的な源泉から快苦が生じる場合だ。来世で幸福が約束されることによって生じる快などがそれだ。
ベンサムは、これらの四つのうち、立法者は主に政治的サンクションを用いて、人々が功利原理にかなう仕方で行為するよう、彼らの行動をうまく統制する必要があると考えたのだ。
なるほど、とJ美は思った。自発的に功利主義に従って行為できる人はそうすればいいし、そうでない人については、法律をきちんと整備することで、社会全体の幸福を促進するか、少なくともそれに反しない仕方で行為してもらえばいいわけだ。
だからこそ『序説』のタイトルは『道徳と立法の諸原理序説』というふうに、道徳だけでなく立法の原理でもあることを謳っているんだろう。
わたしも政治家を目指して勉強して、最大多数の最大幸福を実現するような立法を行なう人になろうかな......。
感想
たしかに、政治家は、最大多数の最大幸福を追求すべき存在かもしれないと思いました。
下記の本を參考にしました
『功利主義入門』
児玉聡