とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

必要悪としての国家

こんにちは。冨樫純です。

 


法哲学に興味があり、それに関連する本を読んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル  

 


必要悪としての国家

 


リバタリアニズムにおいて、政治はいかなる役割を果たすのか?

 


この問題は、リバタリアンの間で、意外に正面きって論じられることが少ない。

 


しかし、その考察はリバタリアニズムの特徴を明らかにする。

 


政治については、いくつもの見方がある。

 


政治を権力や利益をめぐる交渉や取引とみなす、現実的な見方、というよりもむしろ現実主義的な見方。

 


また、敵対する異質な世界観の間の実存的闘争とみなす見方。さらに、市民が公共的問題について討議を行う場とみなす理想主義的な見方などがある。

 


しかしどの見方をとるとしても、リバタリアニズムは政治の領域を狭く限定しようとする傾向がある。

 


なぜなら、政治の目的が何であれ、それは政府による強制という、それ自体としては望ましくない要素を含まざるをえないからである。

 


リバタリアンの中でも、無政府資本主義者以外は、制約された国家を正当なものとして認めるが、それも言ってみれば、必要悪として認めているにすぎない。

 


無政府資本主義者がそれを不必要な悪とみなしていることは言うまでもない。

 


「権力は腐敗する。 絶対権力は絶対的に腐敗する」というアクトン卿の言葉はリバタリアンが好んで引用するものである。

 


感想

 


政治の目的が何であれ、それは政府による強制という、それ自体としては望ましくない要素を含まざるをえないからである。

 


という箇所に説得力を感じました。

 

 

 

下記の本を參考にしました

 


『自由はどこまで可能か』

 リバタリアニズム入門

 森村 進

 講談社現代新書

 

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