こんにちは。冨樫純です。
独学で、憲法を学んでいます
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
人種差別と表現の自由
アメリカ合衆国では、建国以来の人種問題がいまだに深刻で、1995年10月3日のロス・アンジェルス地方裁判所でのシンプソン無罪評決に対する反応の大きさをみても、アメリカ社会の抱える人種問題が、たんなる殺人事件の裁判における有罪か無罪かをめぐる議論以上のものにしているといえよう。
アメリカでは南北戦争のあと1868年に制定された合衆国憲法修正 14条によって、「合衆国において出生し又は帰化し、その管轄権に服するすべての人は、合衆国及びその居住する州の市民である。いかなる州も、その管轄権のなかで、何人に対しても法の平等な保護を拒んではならない」と定められ、黒人は合衆国市民ではないとしていたそれまでの最高裁判所の判例が覆されて、人種保護政策が推進されていった。
もっとも、この平等保護条項の文言は、人種の平等には限られない一般的な表現になってはいるがやはりその目的の中心は、人種差別の撤廃にあったといえよう。
しかし、その後のもろもろの展開のなかでも、たとえば、サービスの点ではまったく差別のない鉄道の座席を人種によって区分することは、「別々ではあるが平等」 (separate but equal) であって平等保護条項に違反しないとされたりもした (1896年の判決)。
なかでも人種政策の合憲性が数多くの事例でもっとも激しい議論になったのは、公立学校での人種別学制度で、人種統合政策を推進しようと苦慮する連邦最高裁判所と、人種別学制度を何とかして維持しようとする州とのせめぎあいが、今だに続いているようである。
筆者が小さい頃、欲しかったけど買ってもらえなかった 「ダッコちゃん」 という黒いビニール製の人形も、黒人差別だとされてその後売られなくなってしまった。
子どものときに読んだことのある「ちびくろサン
ボ」 (Helen Bannerman 作) も、黒人差別の本だということで、わが国でも一時いっせいに絶版になったことがあるが、これをきっかけとして『「ちびくろサンボ」 絶版を考える』 (径書房編集部編、径書房1991年) のように、この問題についての賛否両論を取り上げて、「差別」の問題に真正面から迫った書物が出たこともあって、この本についしての関心や議論が高まり、あらためて 「ちびくろさんぼのおはなし」(なだもとまさひさ訳、1999年、径書房)として出されている。
上記のダッコちゃんも、いろんな色のものが形を変えて売られているようである。
感想
「ちびくろサンボ」は読んだ記憶があります。
当時は人種差別の本だとは思っていませんでした。
改めて読んでみたいと思いました。
下記の本を参考にしました
『いちばんやさしい 憲法入門』
初宿 正典 他2名
有斐閣アルマ