こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
西洋名画や美術史に興味があり、購入しました。
読みものとしておもしろそうという理由もあります。
②こんな本です
『名画の謎』
旧約、新約聖書篇
中野京子著
文春文庫
難解な宗教画が一気に魅力的に!
矛盾があるからこそ名画は面白い!
教養と驚き、そして楽しさ(時には恐怖! )に満ちている絵画解説エッセイ。「名画の謎 ギリシャ・ローマ神話篇」の続編となる本作は「旧約・新約聖書篇」。
キリスト教の謎と矛盾に突っ込みを入れながら、絵画そのものの内容、歴史的背景、そしてその絵を描いた画家の人生などを明快な文章で描き、読者を聖書絵画の世界に誘う。
構成は「旧約聖書の章」「新約聖書の章」の二部構成で、約30の名画が登場します。「旧約」には「天地創造」「バベルの塔」「美女ユーディトと生首」、「新約」には「受胎告知」「最後の晩餐」「キリストの磔刑」などの名画が取り上げられています。カラー名画31点
③ こんな言葉が印象に残りました
いよいよここから新約聖書。
「新約」とは新たな契約のこと、つまりユダヤ人
が神と交わした旧い契約を更新し、その更新にあたってイエス・キリストが犠牲の血を流さねばならなかった過程を記したのが、新約聖書というわけだ。
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネによるイエスの伝記(=四つの福音書)と、弟子たちの布教の記録や手紙、黙示録など、それぞれ独立した27の文書から成っている(そのため矛盾も少なくない)。
異教徒の目から見た旧約と新約の大きな差異は、「性」の扱いではないかと思う。
神話的色彩の濃い旧約では、英雄といえども美女の色香に迷って破滅したり (サムソン)、自分の妻を王の側女にさしだしたり(アブラハム)、部下の妻を強引に我がものにしたり(ダヴィデ)と、きわめて人間的な弱点を垣間見せるのだが、新約聖書におけるスーパースター、イエス・キリストからは、性欲という本能は徹底的に排除されている。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『名画の謎』
ギリシャ神話篇
中野京子著
文春文庫
『名画の謎 』
陰謀の歴史篇
中野京子著
文春文庫
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。