とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

子どもを持つことは「メリット」なのか

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、経済学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


子どもを持つことは「メリット」なのか

 


結婚のメリットは、「子どもを持つこと」です。

 


もちろん、子どもを持つ/持たないは個人的な問題ですので、結婚したら子どもを持つべきであるとか、結婚していない人が子どもを持つべきではないなどと、安易に口出しすべきではありません。

 


一方で、結婚している夫婦の多くが子どもを持つというのも事実です。 子どもに対する愛情は何にも勝るので、子どもは結婚の最大のメリットだというのは、個人的には100パーセント納得のいく話なのですが、経済学は、そこにも分析のメスを入れていきます。

 


経済学が特に注目するのは、「子どもを持つことの費用」です。これは、おむつ代や食費に始まって、保育園・幼稚園、習い事、大きくなったら塾通いなどのさまざまな学費といった直接的な金銭の支出にとどまりません。

 


子育てには、お金だけでなく、時間がかかります。この子育てにかける時間を金銭的に評価したものも、子育ての費用として算入するのです。

 


では、子育てにかけた時間はどのように金銭的に評価できるのでしょうか。

 


経済学には「機会費用」という考え方があり、 「あることをするのにかかる費用は、それをしなかった場合に得られたであろう利益に等しい」と見なします。

 


こう書くと何のことやらわけがわからないかもしれませんが、「子育てには暗黙のうちにかかる費用があって、それは、子育てをしなければ得られたであろう仕事からの収入である」という意味です。

 


子育てはとても時間のかかる営みです。 働くことのできる時間はどうしても減りますし、その結果、昇進が遅れることもあるかもしれません。

 


それどころか、仕事を続けることそのものを諦めなければならない人もいます。

 


このように、子育てによって失われてしまったで

あろう収入こそが、子育ての暗黙の費用なのです。

 


暗黙の費用ゆえ、気がつきにくいかもしれませんが、生涯所得で考えると、子育ての機会費用は、学費などの金銭的支出に負けない非常に大きなものなのです。

 


経済学では、こうした子育て費用の側面から、出産や結婚がどのように行われるのかを分析しています。

 


そして、子どもを持つことの費用だけでなく、そこから得られるメリットも長い年月をかけて大きく変化してきました。

 


かつては、子どもを持つことによって、家業の跡を継いでもらったり、自分の介護をしてもらうことを期待するのは珍しくありませんでした。

 


途上国においては現在でもそうでしょう。 しかし、現代の日本社会においては、子どもにこうした期待を抱くのは現実的ではなくなってきています。

 


このように、子どもを持つことのメリットが減少してきていることも少子化の理由の一端だと考えられます。

 


感想

 


たしかに、子どもを持つことは「メリット」ではなくなってきた感じはします。

 


ても、メリット、デメリットだけで考えていいのかという気もします。

 


下記の本を参考にしました

 


『家族の幸せ』の経済学 

  データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実

  山口 慎太郎著

  光文社新書

 

flier(フライヤー)