こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
退職
キャリア官僚の出世の早さには副作用がともなっている。 それは退職もまた早くなってしまうということである。
同じ時期に採用された者がほとんど同時に課長になれるということは、採用された人間の数よりも多くの課長のイス (ポスト)があるということである。
しかし、課長より上となるとそうはいかない。
官僚のトップであり、官僚の大部分が省庁の真のトップであると考えている事務次官のポストは各省庁に1つしかない。
その下には局長や部長のポストが複数あるが、これも全員がなれるほど多くはない。 となると、これ以上出世できない課長はどうすればよいのか。
退職まで課長のままでいることができるのだろうか。 それはできない。 なぜなら、彼が課長ポストに居座り続けると、下からあがってくる後輩たちのポストがそれだけ減り、 課長までは「早くて確実な出世」をさせてもらえるという約束が果たせなくなってしまうからである。
出世の見込みのない課長に残された道はただ1つ。退職である。 それでは、めでたく局長になれた人の場合はどうか。 今度はたった1つのポストである事務次官をめぐっての競争になる。
そして、競争に敗れた局長もまた、そのまま局長に居座ることはできず、退職することになる。
超特急の出世のシステムを維持するために、官僚は早くて40歳代半ば、遅くても50歳代の半ばで役所を去らなければならないのである。
感想
定年まで役所に勤めようと入省する官僚はいないのかもしれないと思いました。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ