とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

大統領と総理の選ばれ方の違い

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、政治学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


選ばれ方の違い

 


憲法の5章には総理大臣についての規定が多く設けられている。

 


その67条には、内閣総理大臣は国会議員の中から国会の議決で指名されると書かれている。

 


この短い1文には2つのメッセージがある。

 


第1は総理大臣は国会議員でなければならないということである。 一般の国民がいきなり総理大臣になることは、けっしてないのである。

 


第2は、総理大臣は国民が直接決めるのではなく、国会議員が国会で決めるということである。

 


麻生太郎内閣も、もちろんこのような規定に沿ってできあがった。

 


2008年9月24日 衆議院で指名投票が行われ、自民、公明の与党2党の議員は麻生太郎の名を書き、それが過半数を超えた結果、彼が総理大臣に指名されたのである。

 


参議院では、小沢一郎が指名されたが、内閣総理大臣の指名については、衆議院の優越によって衆

議院の議決が国会の議決となる。

 


ついで麻生は、国務大臣内閣官房長官などを任命していき、麻生内閣が組織された。

 


これに対して、アメリカの大統領は国民が選挙で直接選ぶことを基本としている。 また大統領候補は連邦議会の議員である必要はない。

 


最近は州知事出身が多かった。 ジョージ・W・ブッシュ大統領も、クリントン、カーター、レーガンもそうである。

 


アメリ連邦議会での経験は重要でないばかりか、ワシントン政治の外側にいた人物の方が有利ではないかといわれていたのである。

 


しかし、2009年に大統領となったオバマは、連邦議員を主要なキャリアにしていた。

 


このようなケースはジョンソン大統領以来である。大立法権、行政権、司法権の三権が分立しているというのが、多くの近代国家でとられている原則である。

 


内閣総理大臣も大統領も行政府のトップであるが、その選ばれ方がかなり違う。大統領が立法府とはまったく無関係に選ばれるのに対して、内閣総理大臣立法府によって立法府のメンバーの中から選ばれるからである。

 


その意味で、アメリカでは立法府と行政府は完全に分離されているのに対して、 日本では両者は融合しているといえる。

 


立法府と行政府の分離・融合の違いは、大臣の人選においても表れている。日本では総理大臣が大臣を任命するのであるが、その過半数は国会議員でなければならないことになっているからである。

 


好きな人を誰でも任命できるというわけではない。もちろん、この規定を逆に読めば、半数未満まではいわゆる民間人を大臣に任命することができる。

 


さすがに上限いっぱいまで民間人を大臣に登用し

た例はない。しかし、一つ二つの大臣ポストが民間人に与えられ、「内閣の目玉」として宣伝されることはあった。

 


これに対してアメリカの大統領には、長官の人選に関してそのような制約は課されていない。

 


大統領は地元から連れてきた自分の友人や支持者から自由に長官を選ぶことができるし、実際そうしている。

 


もちろん、連邦議員を長官に任命してもよいが、そういうことはまれにしかない。しかも閣僚と議員の兼職は禁止されている。

 


立法府と行政府の分離は徹底しているのである。ただ、議会が行政府をチェックする意味で、上院は大統領が任命する閣僚などの高級公務員や裁判官に対する人事承認権をもっている。

 


感想

 


選ばれ方の違いはわかりましたが、そのメリットデメリットが気になりました。

 


下記の本を参考にしました

 


『はじめて出会う政治学

 構造改革の向こうに

 北山 俊哉 他2名

 有斐閣アルマ

 

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