とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

女性の政治家は珍しい?

こんにちは。冨樫純です。

 


ある質問や疑問に答える形式で、解決の参考になりそうなことを書いていきます。

 


法律的なものです。

 


質問の内容は、主に女性目線からものです。

 


質問

 


「世の中を変えるには政治家になるのがいちばん」と思うから、とりあえず市議会議員選挙の手伝いをしようと思っています。

 


会社員の彼は「妻が政治家なんて、オレ会社で生きてけないよ」 ってブツブツいってるけど。

 


解答

 


日本の歴史上、女性の首相は1人もいません。

 


女性大臣は、2001年小泉内閣の5人が過去最高です。

 


女性衆議院議員は11.3%、参議院議員は 18.2%

(2010年)、地方議員は10.9% (2009 年)、知事は47都道府県中3名、市長は786市中 17名、特別区長は23区中2名、町村長は941町村中6名(2008年) という状況です。

 


女性議員が1人もいない「女性ゼロ議会」が、市町村はもとより県議会にもあります。

 


このことは、だれからどれだけ税金を集めてどう使うか、どういう政策を国内や国際社会で行うか、日本でこれを決定しているのは男性なのだということを示しています。

 


世界をみると、186カ国の第一院の女性国会議員比率は19.2%(2010年)と着実に増加しています。

 


そのなかで、日本は世界第118位、もちろん先進国の中では最低です。

 


女性議員の割合が多い国の第1位がルワンダの56.3%、2位はスウェーデンの 45.0%、他に 40%台の国が5カ国、30%台の国が18カ国あります (2010年)。

 


閣僚の女性比率も増えています。

 


スウェーデンでは1994年に女性大臣が5割になりました。 これら女性の比率の高い国では、ポジティブ·アクション、具体的には、憲法または法律による議席割当制や候補者クオータ制、政党による自発的なクオータ制が採用されています。

 


日本では、政策決定過程で事実上重要な役割を果たしている国の審議会の委員比率にポジティブ·アクションが取り入れられています。

 


2020年までに40%を達成するために、当面 2010年度末までに少なくとも33.3%にする目標を立てて取り組んできました。

 


ちなみに、2010年現在の比率は 33.8%です。

 


女性の政治参画が進んでいない背景には、あらゆる領域で方針決定への女性の参画がなされていないことがあります。

 


国の課長クラス以上の管理職公務員の女性比率は 2.2% (2009年)、裁判官は16.5%、検察官は 13.6%、弁護士は16.3% です (2010年)。

 


政党、政治家の後援会、学校、民間企業、労働組合経営者団体農業協同組合、町内会といったあらゆる場で、女性は方針の決定の場に参画していません。

 


これでは女性の政治家も増えません。

 


政府は、社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%程度になるよう期待する、との目標を掲げています。

 


国連その他の国際機関で働く日本人女性は増えていますが、幹部職員としての参画が求められています。

 


私たちの社会は女半分、男半分でできています。女と男が別々の役割を担って、男だけが集まって政策や方針の決定をしていたら、男に都合のよい決定しかできなくなってしまうでしょう。

 


男女の役割分担を前提とした決定をしてしまうでしょう。

 


あらゆる領域で、政策·方針の決定過程に女性が参画していく必要があります。

 


「どこにも半分」があたりまえ、そのために、あなたも手をあげてください。

 


「ハイ、私が立候補します!」

 


下記の本を参考にしました


『ライフステージと法 』

  副田 隆重 他2名

  有斐閣アルマ