こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
例えば、車検制度を考えよう。
もし自動車整備業界が、官僚や政治家の応援を得て強い力をもっているならば、自らの利益をもっと大きくしようと考え、それに成功するのではないだろうか。
すなわち、車検を毎年に、あるいはもっと極端に毎月にしようと試み、それに成功しそうなものである。
しかし、実際はそこまでの要求はしない。 どうしてだろうか。 それは、そこまで極端に利益を追
求しようとすると、それに反対する集団が反作用として形成されるからである。
2年や3年に1度の車検に保険料を除いて数万円がかかるだけならば、自動車オーナーは、わざわざ車検反対運動を行わないであろう。
しかし、これが毎月十数万円かかるということならば、彼らは真剣に反対運動を行うだろうと考えるのが潜在的利益集団の考え方である。
自動車整備業界団体があまりに極端なことをすれば、それまでは無関心であった集団(潜在的利益集団)が、政治の場に登場してくる。
この結果、民主主義社会においては、1つの集団が社会全体を支配するようなことは起こりにくいと考えるのである。
この考え方は、民主主義社会においては多様な利益団体の利益がそれなりに実現され、一枚岩の支配者層というものは存在しないという多元的民主主義の考え方につながっていく。
感想
車検代が毎月十数万円かかるということならば、反対運動もあり得ると思います。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ