こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
宗教改革とは
宗教改革は大文字で始まる Reformation
と表記されるが、マルティン・ルターによって始められた改革運動は文字通り、ヨーロッパ社会を再形成するものであった。
ルネサンスがあくまで知識人中心であったのに対し、宗教改革は民衆を巻き込んで進行していった。
キリスト教の歴史とは、ある意味でたえざる教会改革の歴史であった。
迫害された少数者の宗教として始まったキリスト教は、やがて帝国にも匹敵する組織へと成長する。
とはいえ、結果として生じ、また教会の政治化に対しては、あらためて信仰の内面化を求める修道
院の運動などが起きている。
その後も、公会議運動や、イングランドのジョンウィクリフ、ボヘミアのヤン・フス など、教会
のあり方を問い直す動きが次々と生じた。
ある意味で、ルターによる宗教改革はそのような教会改革運動の歴史の上に、はじめて可能になったといえる。
それでは、宗教改革とは、それ以前の改革運動とどこが違うのだろうか。
結論からいえば、それまでヨーロッパ社会の統一を維持するのに貢献してきたキリスト教会の一体性が決定的に失われ、 ローマ・カトリック教会に対してプロテスタント諸教会が誕生したことが最も重要である。
世俗の権力によってではなく、むしろ教会の力
で一体性を保持してきたヨーロッパ社会だけ、この変化はとくに深刻であった。
このことは政治権力のあり方にも影響を与えた。宗教はもはや社会の一体性を保障するものではなくなり、むしろ信仰の相違が政治的対立をもたらしかねないという意味で、宗教は政治にとっての重荷となっていったのである。
感想
キリスト教がいかに影響力のある宗教だということを改めて感じます。
下記の本を参考にしました
『西洋政治思想史』
宇野 重規著
有斐閣アルマ