こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル 「リウィウス論」
マキアヴェリのもう一つの主著に「リウィ
ウス論」がある。
この本の中でマキアヴェリは、一転してローマ
に注目する。
なぜ共和政ローマは大帝国にまで上り詰めたのか。
共和政の命運と自由の維持に関心をもった人文主義者たちと交流する中で、マキアヴェリは独特な共和政ローマ観を展開することになる。
マキアヴェリは「拡大する共和国」という概念を提示する。
これは古代ギリシアのスパルタや、同時代のヴェネツィアと対比してローマの共和政を特徴づけたものである。
スパルタやヴェネツィアはたしかに安定した共和国であったが、閉鎖的であり、都市国家のままであった。
これに対し共和政ローマは貴族と平民の対立がやまず、そのためにつねに内乱の危険性があった反面、大帝国へと成長した。
ここからマキアヴェリは、内部に対立があっても、それをうまく組織すれば、むしろ強大な軍事的エネルギーを生み出すという教訓を導き出す。
静かな閉じた共和国より、状況に応じて違った人間の出てくる共和国の方が、軍事的にも望ましい。市民間の利害対立は必ずしも分裂を意味せず、葛藤や対立に積極的な意味があるとする
革新的な発想であった。
なお、マキアヴェリはこのような結果を生み出すための条件として、宗教を用いることも提案している。
神への恐れを利用して、人々を共和国のために働かせるというマキアヴェリの議論は、宗教を政治に従属させるタイプの議論の典型となる。
マキアヴェリは、たえず対外戦争を続けることで市民を緊張下に置き、かつ経済的な余裕を与えないことを勧めた。
感想
内部に対立があっても、それをうまく組織すれば、むしろ強大な軍事的エネルギーを生み出すという。
その具体的な方法はどういうものだろうと思いました。
新たな共通の敵を見つけることなのだろうか?
下記の本を参考にしました
『西洋政治思想史』
宇野 重規著
有斐閣アルマ