とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

パウロの功績

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、政治学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


パウロ

 


エスの教えをユダヤ人の共同体を超えて、広く地中海世界に伝えるとともに、初期のキリスト教会の発展の基礎を据えたのがパウロである。

 


パウロは各地の教会に直接おもむき、また信徒に手紙を書くことで指導的な役割を果たした。

 


パウロはローマの市民権をもつユダヤ人であり、もともとはパリサイ派に属する熱心なユダヤ教徒であった。

 


それゆえ、律法を守らない罪人でも救済されるとしたイエスの教えは許し難く、初期のキリスト教徒の迫害者の一人でもあった。

 


しかしながら、後に回心したパウロは「このような自分にもキリストは現れた」として、律法の遵守ではなく、全人類の罪を贖って死んだイエスを信じることによってのみ救済されると説くに至った。

 


このようなパウロが、キリスト教の伝統に加えたのが原罪の思想である。

 


この思想によれば、その人間は肉欲に囚われた罪深い存在であり、自らの力では救済へと辿り着けない。

 


人間に唯一残されたのは、神の愛を素直に受け入れることだけである。ここにおいて、ストア派などヘレニズムの思想に見られた自力主義は明確に否定された。

 


「もはや、ユダヤ人もなく、ギリシア人もなく、奴隷もなく、自由人もなく、男もなく、女もない」と訴えたパウロによって、キリスト教世界宗教への道を歩むことになる。

 


他方、ユダヤ教の神がユダヤ人の神にとどまる限り、 ローマの神々と競合することはなかったのに対し、キリスト教の神の普遍性の主張は、ローマ帝国の秩序との間に緊張をもたらした。

 


結果として、教会と国家との関係が重要な思想的課題となっていった。

 


この課題に対しパウロは、この世のあらゆる権威は神によって打ち立てられたとする。

 


感想

 


キリスト教を広めた人物として有名ですが、熱心やユダヤ教だったことに驚きました。

 


それ程の影響力があったということだろう。

 


下記の本を参考にしました

 


『西洋政治思想史』

 宇野 重規著

 有斐閣アルマ

 

flier(フライヤー)