とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

ボリスの誕生

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、政治学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 

 

 

タイトル 

 


ボリスの誕生

 


政治思想史の知的冒険は、紀元前8世紀の古代ギリシアから始まる。

 


なぜだろうか。高校の世界史の教科書を開けばわかるように、中国の黄河流域や、エジプトのナイル川流域をはじめ、世界の各地にはすでに壮大な古代文明が発展していた。

 


ギリシアは、エジプト文明メソポタミア文明の発展した地中海世界の周辺部にすぎなかった。

 


国家というものが人類の歴史に登場したのは、古代ギリシアの歴史にはるかに先立つ昔のことである。

 


諸国家は互いに競い、ときに血なまぐさい戦争をしながら、やがて巨大な帝国へと統合されてい

った。

 


そのような帝国と比べるならば、ギリシアはほんの小さな存在でしかなかった。 しかも、ギリシア本土からエーゲ海の島々、そして小アジアと呼ばれた地域に及ぶギリシア文明を統一するような国家は現れず、ポリスと呼ばれた都市国家群が併存したままだった。

 


そうだとすれば、ギリシアから話を始めるのは不思議なことである。

 


しかし、ここで注意してほしいのは、「政治 (politics)」という言葉自体が、 古代ギリシア都市国家の名称からきていることである。 どうやら、古代ギリシア人は、何か新しい社会のしくみを発明したらしい。

 


政治というと、権力をめぐる闘争や、国家による支配を想像する人も多いだろうが、そのような意味でなら古代ギリシアより前から政治はある。

 


古代ギリシア人たちが始めたのは、それとは違う何かであった。

 


それではポリスとはいったいどのような社会だったのか。

 


この地域には、かつてミケーネ文明が栄え、ホメロス叙事詩イリアス」や「オデュッセイア」に描かれているような諸王国の興亡が見られた。

 


その中心になったのは、ギリシア連合軍が、小アジアのトロイに遠征した攻城戦とその後日譚であるが、戦士たちが己の名誉をかけて戦い、あるものが滅び、あるものが生き残る運命がその主題となっている。

 


しかしながら、やがてミケーネ文明は失われ、ギリシアは動乱の時代を迎える。

 


混乱と移動の中で、戦士たちは自衛のための集団を形成し、紀元前8世紀には、城壁に囲まれた都市国家に定住するようになる。

 


アテナイ、スパルタの名がよく知られているが、互いによく似た制度をもち、その後の歴史的な発展も大枠でいえば共通していた。中心部にアクロポリスと呼ばれる城塞とアゴラという名の広場があり、城壁外には田園地帯が広がっていた。

 


感想

 


ポリスという言葉は教科書的な用語としては覚えていましたが、政治の語源だという。

 


古代ギリシャは政治的に大事だということだと思いました。

 


下記の本を参考にしました

 


『西洋政治思想史』

 宇野 重規著

 有斐閣アルマ

 

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