とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

グローカリズムという視点

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


グローカリズムという視点

 


経済グローバリズムの嵐は、各国・各地域に固有の生活世界を市場原理によって串刺しにしてきた。

 


そこにあるのは利害関係と打算に囚われた世俗論理による私的領域の拡張であり、多様な生活様式や慣習や価値観からなる現地主義 (localism) の破壊である。

 


これでは世界を1つの共同体とみなそうとするグローバル化の趣旨とは相容れない。

 


生活世界から乖離した市場主義は公共性を閉ざすことにつながる。グローバリズムにはそれにふさわしい公共性が求められるが、それは営利追求という経済活動としての私的領域の拡張ではなく、人が共に活動し、共に語りあう公的領域の拡張を意味する。

 


公的領域では、共約不可能な意見の複数性が確保されねばならない。

 


公共性を保障するのは、立場の違いや文化の違いにかかわらず、すべての人が同一の対象に関わることである。

 


意見の複数性や立場の違いに配慮することが、ローカリズムの原点である。 そのうえでのグローバル化でなければ、異質な民族・文化からなる諸文明の共生は実現しない。

 


グローカリズムとは 市場主義を掲げる粗野なグローバル化に抗して、現地の文化や価値観などの異質性に配慮しつつグローバルな連繋をめざす立場を表す。

 


それは普遍主義的な世界標準を押しつけるのではなく、現地主義を活かせる世界標準を構築するこ

とである。

 


要は、現地の文化や慣習を尊重したグローバル化を進めることだ。

 


ここで、グローカルという用語が日本発の英語であることに留意しておこう。

 

 

 

最近では、環境問題に取り組むNGO 団体が、グローカリズムを「地球規模で考え、 地域で行動するThink、globally、act locally」 立場の標語として使用し、 広く流布するようになっているが、じつはこの言葉は1980年代に日系企業が海外進出を試みたさい、日本的経営を現地化するためのスローガンとして考案されたものである。

 


感想 

 


いいとこどりの発想は嫌いではないですが、実現することは難しそうだと思いました。

 


下記の本を参考にしました

 


『Do! ソシオロジー』改訂版       

 現代日本社会学で診る

 友枝 敏雄 他1名

 有斐閣アルマ

 

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