こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル カテゴリーと関係性の希求
現代人の多くは孤立がもたらす淋しさにとうてい耐えることができない。
そこで孤人としての虚しさを免れ、あるいはそれを癒すため、手っ取り早い方策が2つとられることになる。
1つは社会的カテゴリーへの準拠であり、いま1つは関係性への固執だ。
第1のカテゴリー準拠は、バーガーらが指摘した脱近代的衝動としての共同体の強調の延長線上にあるが、しかしそれは現今の社会への対抗性を本気で企図したものではなく、また集合的行為への本格的な関与をともなうものでもない。
スポーツのナショナル・チームを応援するさいににわかに現出する一時的な集合的アイデンティティ意識はその典型だが、ほかにも地域の祭りや
サークルの行事などさまざまなところに同様の事態を認めることができる。
抽象的なカテゴリーへの気軽な準拠は、価値や目標や他者への深い関わりを必ずしも前提としないため、現代人に非常に適した態度ということができよう。
しかし極度に孤人化した人びとは、抽象的なカテゴリーに対してでさえ、ある種のうさん臭さを感じるかもしれないし、またたとえ一時的であったとしても、大きな社会的事象に関して何かを共有し一体感を味わうこと自体、鬱陶しく思うかもしれない。
そうした場合、さらに簡便なのが身近な関係性へと身を委ねることだ。
先に見たように、現代人は浅いつきあいを強く志向しがちだが、 そこでは1人でいることの淋しさを回避し、なおかつ全面的な関係がはらむ煩わしさをも排除することができる。
感想
孤人としての虚しさを免れ、あるいはそれを癒すため、祭りやファンの集いがあるという、おもしろい見方だと思いました。
下記の本を参考にしました
『Do! ソシオロジー』改訂版
友枝 敏雄 他1名
有斐閣アルマ