こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
総中流から格差・不平等社会へ
豊かさ・格差・不平等についての私たち日本人の
とらえ方にはどのような変化があっただろうか。
高度経済成長の終焉は1973年頃といわれる。
豊かさ・格差・不平等についてそのころの日本人が抱いていたイメージは「一億総中流」 という言葉に集約することができる。
これは各種の世論調査において「あなたは日本社会全体のなかで、どれくらいの位置にいると思いますか」という自分の階層帰属を尋ねたとき、90%以上の人たちが 「中」と回答するようになったことを指している。
ただしこの一億総中流現象は、日本人の主観・社会意識のあり方のなかで、「中程度」の生活が実感されるようになったという。
社会意識のさざなみをとらえたものにすぎない。
それゆえに、社会階層について客観的・物質的に見たときにも、「中」に集中した分布が成立しているということではない。
それでもこの社会意識の変化を契機に、日本社会は豊かで格差の少ない状態を実現しつつあるのだ、というたいへん明るい状況認識が、個人のレベルでもジャーナリズムの言説でも主要なものになっていった。
ところがこの認識は、近年になって一転した。
私たちは、日本社会を「勝ち組」 と 「負け組」 に二極化した社会、あるいは下層に重心の移った「下流社会」 であると見るようになりはじめて僚や官僚の発言や政党のマニフェストから、新聞や雑誌、そして 時代のキーワードとしての格差・不平等は、いまや首相や閣僚、人びとの日々の実感に至るまであらゆる局面で語られ、現代日本社会が克服すべき大きな構造的な課題であるとみなされている。
ここで私たちは、1つの疑問を抱くことになる。
過去30年ほどの日本社会の状況は、豊かな水準を維持しつつ安定的に推移しており、けっして反転して下落しているわけではない。
感想
「中程度」も「勝ち組」 も「負け組」 マスコミが煽って定着した印象があります。
下記の本を参考にしました
『Do! ソシオロジー』改訂版
友枝 敏雄 他1名
有斐閣アルマ