こんにちは。冨樫純です。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
自己利益追求こそみんなを幸せにする
人類の歴史において、飢饉が起きるたびに「買い占め屋を殺せ!」との怨嗟の叫びが街に溢れた。
扇動家たちは、「悪徳商人の買い占めによって食糧価格が高騰し、罪のない人たちが餓死していく」と声を張り上げ、経済学の素養のない一般大衆から熱烈な支持を浴びている。
こうした考え―というか考えのなさ は、飢饉のときに食糧を高値で売った商人に死刑を宣告することさえ要求している。
そして常日頃、「人権」だとか「市民の自由」だとか騒いでいるリベラル派からも、わずかな抗議の声さえ聞こえてこないのだ。
歴史を冷静に観察してみよう。
飢饉や飢餓をもたらしたのは悪徳商人でなく、彼らはむしろそれを防いできた。
「国民を守る」などというのはウソっぱちで、飢饉の元凶はほとんどの場合、時の為政者である―そんな当たり前のことが見えてくるはずだ。
飢饉でひと儲けを企む商人を敵視するのは、はなはだしい正義の誤用である。
そのことを理解するには、彼らの役割が利益を求めて商品を売り買いすることだと気づくだけでいい。
使い古された言い方だが、商売の秘訣は「安く買って高く売る」ことにある。その結果、成功した商人は自分だけがいい思いをしたいと考え、「みんなの幸福」などどうだってよく、しかもそのことによってみんなを幸福にするのである。
感想
自分が一番大事で、他人のことばかり考えて生活している人はやはりいないと改めて感じました。
下記の本を参考にしました
『不道徳教育』
ブロック.W 他1名