とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

 「ふつう」って何?

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル  「ふつう」って何?

 


私やあなたの行動する理由、悩んでしまう理由について、それを自分ひとりの問題としてだけでなく、その人が生きている時代、社会の影響の面から考えていくこともできる。

 


その「社会の影響」というものには、法律やマスコミのようなことだけでなく、周りの人からの影響、住んでいる街、通っている学校とか、入試の競争率、販売されている商品、流行っている音楽やファッション、景気なども含まれている。

 


社会の影響といっても、別に「社会さん」という名の独裁者がいて、意図的にあなたを操り、支配しているという意味ではない。

 


あなた自身が、心のどこかで、世の中の流れや周囲の人々の行動をチェックし、参考にして行動しているということだ。

 


同時に、あなたが考え、行動しようとすると、それを「社会」が一定の方向に後押ししたり、じゃましたりするという意味でもある。

 


あなたは高校から大学に進むとしよう。

 


そのことはあなたにとって「なんとなく」「ふつう」のことかもしれない。

 


しかし現在4年制大学に進学する人は、増えているといっても、同じ18歳のなかではまだ半分以下である(文部科学省「学校基本調査」で、2004年で中学入学者の内の42.4%)。

 


残りの人たちは、4年制大学には行かない人生を歩む。それなのに、大学に行くのがあたりまえだ

と悩みもしない人がいる。

 


大学に入れなかったら人生終わり、のように思ってしまう18歳もいる。

 


自分が何を「あたりまえ」と思うかは、その人が社会のなかでおかれている立場(世代、収入、学歴

職業など・・・・・・)によって違うものだ。

 


大都市やその周辺に住んでいる子どものほうが、成績別に細かく分けられた学校に通うことが多

くなる。

 


いわゆる進学校にいる人ほど、大学進学があたりまえの進路だと思ってしまう可能性がある。

 


また、同じような職業階層のサラリーマンが住む社宅や住宅地では、親同士の学歴もよく似ている。

 


そんな家庭の子ばかりが同じ学校に通っていると、それが「あたりまえ」だと思いやすい。

 


つまり、住んでいる地域の階層構成や人口規模は、人々がどんな人と出会い、接していくことになるかに影響を与える。

 


そして人は、自分の出会っている人たちからの情報を手がかりに、世の中の「ふつう」を想定して生きていることが多い。

 


感想

 


よく言われることですが、当たり前や普通の基準は曖昧で、定めるのは難しいと改めて思いました。

 


下記の本を参考にしました 

 


ジェンダーで学ぶ社会学』  

 伊藤公雄 牟田和恵編著

 世界思想社

 

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