こんにちは。冨樫純です
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
貨幣の「闇」の部分
貨幣によって媒介される人間関係は私たち人間に積極的なものばかりを提供するわけではない。
貨幣が帯びる「絶対的手段」という性格に大きく関わっている。
現代人のあらゆる欲望を実現するための「絶対的な手段」である貨幣は、その性格のため「すべてのものが一般に必要とするもの」となり、その無制限な利用可能性と被願望性」をもつようになる。
その結果、現代に生きる私たちは貨幣さえ手に入ればといった思いを強くし、貨幣をあたかも「究極目的」であるかのようにイメージしがちになる。
マルクスは、また貨幣が帯びるこうした特徴を、貨幣の「物神的性格」として描いたが、ジンメルもまた貨幣を「心理学的には形式においては神の表象」に近いものがあると述べる。
貨幣の全能に対する信頼というものが人びとの内面に形成されている。
その結果どのようなことが生じているのだろうか。
ひと言でいってそれは〈手段の目的への転化〉と呼ばれる現象を生じさせているのだ。
つまり本来生活上の何かの目的を実現するための手段であったはずの貨幣がそれ自身「目的」として理解される。
その結果いろいろな〈病い〉 が生じていることをジンメルは指摘する。
感想
たしかに、貨幣は全能である思いがちだと思いました。
下記の本を参考にしました
『ジンメル・つながりの哲学 』
菅野 仁