こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル 競争が社会集団を活性化する
さて、次に社会集団の活性化という観点から競争の利点を見てみよう。
まず、なにより競争においては、ある共通の目的的価値をめぐって各人が努力することにより、全体的なレベルが上がるということが可能になる。
さらにジンメルによれば、社会の指導的立場にあるものどうしの競争においては、「大衆」が何を欲しているかについての「鋭敏な感覚を研ぎ澄ます」ことが彼らに要求されるという。
つまり社会の指導者層が大衆にかかかるという事態が生じやすい。
しかし大衆がいま何を欲しているかに対する鋭敏な感覚を要求されることは、政治や経済、文化・芸術などの総体が大衆の欲望から切り放されたかたちでは成り立たないということを意味する。
だから、「現代の競争」は、「万人の万人に対する闘争」といったホッブス的状態を保ちながらも「万人のための万人の闘争」という性格を同時に合わせもつとジンメルは指摘する。
もっと一般的にいえば、競争に勝つためにはまず相手をよく知ることが必要になり、さらに、第三者の支持を目的とする競争の場合は(たとえば、資本家どうしの競争)、相手ばかりではなく、支持を期待する人たち(消費者としての大衆)の欲求や関心への細かい配慮が必要になる。
感想
現代では競争が活性化をもたらすことは当たり前の考え方ですが、ここからきているのかと思いました。
下記の本を参考にしました
『ジンメル・つながりの哲学 』
菅野 仁