こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
社会学を独学で学んでいて、上野千鶴子さんが注目していたので、興味があり、読んでみようと思いました。
②こんな本です
『少子』
酒井 順子著
講談社文庫
なぜ産まないのかと聞かれても…
このままいくと西暦3500年には日本の人口約1人。
この社会の大問題に、多少の罪悪感はあるものの、「別にほしくないから」「痛いから」「生活を変えたくないから」「面倒くさいから」と言ってはまずいでしょうか。
誰も口にしなかった本音で、出産・結婚・女の人生と少子化の核心に迫る、傑作エッセイ。
③こんな言葉が印象に残りました
「子持ち文化」が栄える「子持ち国」の生活が、「未婚国」において「未婚文化」を享受する私達から見て非常に魅力的であれば、私達も「子持ち国に移住しても、いいかもね」と思うかもしれません。
しかし子持ち国に住む人達を見ていると、どうもそこはさほど住みやすそうな国では、なさそうです。
そう、子持ち国の生活は未婚国の国民から見て、ちっとも羨ましくない。「あちらに行きたい」と思わせないものなのです。
あの国に行くと声がデカくなる、くらいのことだったらまだよろしい。
ですがそれ以外にも実に様々な、羨ましくない事象が散見されるもの。
たとえばかつて未婚国にいた人が子持ち国に行くと、急に容貌がみすぼらしくなるのが常です。
かつてどんなにきれいでおしゃれだった人も、肌の艶がなくなり髪はボサボサ、そしてヒザの抜けたズボンで外出するようになったりするのです。
知人の男性は、言っていました。
「幼稚園の参観日に参加すると、園児の母親達から、くすんだ、何かイヤーな汁のようなものがしたたり落ちているのを感じる。傍らにいるぴちぴちとした若い幼稚園の先生達と比べてしまうとその落差はますます激しく、つい目を逸らしてしまう……」と。
もちろん子持ち国の住人達もその辺は自覚があるようで、「子育てしてると、とても服とか髪なんかに構ってられないのよー」と言っています。
私も、子育て中の友人達の暮らしを見ていると、とてもおしゃれどころではないということはよくわかる。
子育て中の友達は、「セックスとかもぜーんぜん、したくないのよね」とも言っていました。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『負け犬の遠吠え』
酒井 順子著
講談社文庫
『誰も教えてくれなかった子どものいない女性の
生き方』
くどう みやこ著
⑤感想
誰も口にしなかった本音で、出産・結婚・女の人生と少子化について書いていて、おもしろかったです。
ぼくは、『負け犬の遠吠え』よりこっちの方が好きです。
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。