とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

執着心は大事か

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的に関心のある話題を取り上げて、紹介したいと思います。

 


感想も書きたいと思います。

 


話題 個別的なものへの愛

 


ただし注意すべきは、カップルのように睦みあうことだけが「愛」の表現であるとは限らないということだ。

 


「愛」という感情の本質は、互いの「類似」に深く魅了され、自分との「一致」を感じる他者にとことんこだわることである。

 


いまの私たち(とくに若い世代)のあいだで希薄になっているのは、こうした一人の人間に対する個別的な感受性や執着心ではないだろうか。

 


たとえばペドロが他の男に色目を使ったファンに激しく嫉妬したのも、バンガ族が幼なじみに絶大な信頼を寄せるのも、その友人が自分にとって唯一無二の特別な存在だという思いがあるからだろう。

 


共同体から見れば労働力や親族構造の一駒にすぎない自分のことを、友人は一人のかけがえのない人間として認めてくれる。

 


こうした「個」の実感があるから、彼らは不自由な環境でも生き生きとした友人関係を築けるのだ。

 


それに対していまの私たちは、さまざまな友人関係を軽やかに渡りあるき、誰に対しても敬意をもって接するようになっているが、友人一人ひとりが見せる微細な表情や心の動きには無関心になっていないだろうか。

 


つまり、友人も知人も赤の他人も区別なく「他者」として見なそうとするから、気の休まらない寂しい友人関係しか築けないのではないか。

 


したがって私たちが充実した友人関係を築こうとするなら、こうした「愛」の側面を決しておろそかにすべきではないだろう。

 


友人を自分にとっての特別な「同類」と見なすことは、相手の個性や人格を軽んじるどころか、より深いレベルでその友人のユニークさ(単独性)を尊重することにもなりうるのだ。

 


感想

 


確かに、現代人は空気を読むことを重視し、こだわりは希薄になっている印象をぼくも受けます。

 


下記の本を参考にしました 

 


『コミュニケーションの社会学

 長谷 正人 他1名

 有斐閣アルマ