こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
男性のほうが、女性より自殺しやすいのはなぜ?
ところで、この自殺という問題を分析していくと、男性と女性の自殺率についても、たいへん興味深い傾向が見られる。
どこの国でも、男性の自殺率は女性に比べて高いのである。
ほとんど、2倍から3倍くらい男性のほうが女性より自殺しやすいのだ。
デュルケームもそのことには気がついていた。
彼は、その理由を、女性が男性と比べて社会生活に参加することが少ないため、ストレスをまぬがれやすいという視点から説明している。
これは社会的な要因を軸に自殺を分析するという点で納得のいく指摘だろう。
しかし、彼は、もう一つ別の視点から、女性の自殺率の低さを分析しているのだ。
彼は次のようにいっている。
じっさい、女性は、一般的にいって、精神生活がそれほど発達していない・・・・・・いいかえれば、女性は男性よりも本能に支配されやすいため、心の平安を見出すためには、ただ本能にしたがうだけでよいのである。
つまり、一般に女性は精神レベルが低く、そのため男性ほどにはストレスにさいなまれることがなく、結果として自殺しにくい、というわけだ。
これを読んで読者はどう思うだろう。
読者のなかには、このデュルケームの言葉には、ひどい偏見が含まれていると考える人も多いのではないか。
しかし、ここでデュルケームだけを責めるのもどうかと思う。というのも、こうした男・女の決めつけを前提にした社会活動における男女の差についての「偏見」は、ごく最近まで多くの(とくに男性の)学者たちの間では(もちろん一般の人の間でも)、「常識」だったからだ。
感想
デュルケームの指摘は一理あると、ぼくは思いました。
偏見は未だに根強いと思いますし。
下記の本を参考にしました
伊藤公雄 牟田和恵編著