こんにちは。冨樫純です。
「PKO」についてのコラムを紹介します。
侵略戦争ではないからです。
もし侵略戦争に直接加わるようなことがあれば、そうではなくなると思います。
冷戦の時代、わが国は日米安保条約によって、強力な軍事的保護を受けてきた。
親方アメリカのもとで、せいぜい日本の防衛に専念すればよかったのである。
その夢をさましたのが、1991(平成3)年の湾岸戦争を契機とする国連のPKO (Peace-Keeping Operation)への参加問題であった。
これは、国連の平和機能の1つで、国際紛争の一応の終息の後に行われる平和を維持・発展させる活動である。
すなわち、国連事務総長の要請と紛争当事国の同意のもとで、戦塵さめやらぬ地域で、各国派遣の軍隊が主となり、道路復旧・停戦監視・兵力引き離しなどを行うのである。
これに自衛隊を派遣するのは憲法違反か、ということが問題となったのである。
自衛隊の存在自体を憲法違反とする多数説では、勿論、派遣など認められるべくもない。
しかし、自衛隊を合憲とする場合でも、自衛隊の活動は日本を侵略する他国に対する防衛に限られるべきであるから憲法違反とする考えがありうる。
だが、自衛隊は、防衛だけを目的とする組織ではない。実際、災害救助なども任務のひとつであり、それを違憲とはいえない。
PKO派遣は、外国と(自衛ないし侵略)戦争をするのを目的とするるものではない。
任務の性質上自衛隊の設備・技能が必要なために派遣されるのである。
そもそも憲法は、日本を「われらは、平和を維持し……国際社会において名誉ある地位を占めたい」(憲法前文2段)という抱負を持つ国であるとしている。
とすれば、国際社会の代表たる国連の要請に応じて、外国においても、平和を維持する活動ができると考えるのが当然であろう。
それが民間人や警察で可能なら、それらを派遣すればよい。
しかし、それでは不可能な場合、自衛隊を派遣しうるであろう。
戦争行為に踏み込まない限り、自衛隊の海外でのPKO活動は合憲であると考えられる。
下記の本を参考にしました
『いちばんやさしい憲法入門 』
初宿 正典 他2名
有斐閣アルマ