こんにちは。冨樫純です。
「裁判の迅速化」についてのコラムを紹介しま
す。
裁判の迅速化のための法律があることに驚きました。
また、素朴な疑問として、なぜ遅れるのかと思いました。
「思い出の事件を裁く最高裁」
これは、小泉純一郎首相(当時)が、司法制度改革推進本部の顧問会議などの場で司法改革に関連してしばしば言及した川柳である。
政治家を含め、国民の裁判遅延に対する批判は大きい。
司法制度改革審議会の意見書では、民事訴訟の審理期間の半減を目標として提示しているし、同首相は「裁判の結果が必ず2年以内に出るように改革していきたい」と述べている。
これを受けて、2003 年、関係者に2年以内の第1理終了に向けた努力義務を課する裁判迅速化法が制定された。
ただ、諸外国と比較してみても、統計的には日本の民事訴訟が特に遅延しているというわけではなさそうである。
それにもかかわらず、このような批判が出るのは、審理が計画的に進められず、当事者から見て自分の訴訟がいつ終わるのか、今訴訟のどの段階にあるのかが見えないという、信号待ちにも似た不安感が、実際以上に訴訟に時間がかかるという印象を与えているのではないだろうか。
その意味で、計画審理の推進は重要である。
ただ、それでもなお「訴訟をもっと早く」という声があるとすれば、裁判官に「遠山の金さん」のような万能の真実発見を求めるのではなく、欧米流に訴訟を一種のゲーム感覚で捉える方向に国民の意識も転換していく必要があろう。
下記の本を参考にしました
『現代の裁判』第6版
市川 正人 他2名
有斐閣アルマ