こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
社会学を独学で学んでいて、以前紹介した『ライフ・イベントの社会学』という本の読書案内として、紹介されていました。
また、筆者のファンなので、読んでみようと思いました。
②こんな本です
『先生はえらい』
内田 樹著
「先生はえらい」のです。
たとえ何ひとつ教えてくれなくても。
「えらい」と思いさえすれば学びの道はひらかれる。だれもが幸福になれる、常識やぶりの教育論。
③こんな言葉が印象に残りました
ものごとを根源的に考えるときは、ここのところがかんじんです。
その制度の「起源」に立ち返るということです。
最初の最初はどうだったのかを考えることです。
沈黙交易の最初のとき、人間たちはそれにいかなる価かなる価値があるかわからないものを交換し合った。
ここが話のかんどころです。
社会科の教科書には、ときどき「山の人は海産物を求め、海辺の人は山菜を求めて特産物を交換しました。これが交易の始まりです」というような記述がありますけれど、こういうことを簡単にしてはダメですよ。
「山の方の人はタンパク質が足りず、海の方の人は繊維質が足りなかったので、特産物を交換しあった」なんていう栄養学的説明は後世の人間の「あと知恵」です。
魚を食べたことがない人が「魚で不足がちのタンパク質を補給しなきゃね」なんて思うはずがありません。
いかなる価値があるのかわからないものを交換しあうというのが沈黙交易の(言い換えると、起源的形態における交換の)本質です。私はそうじゃないかと思います。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『日本辺境論』
内田 樹
『教師が育つ条件 』
今津 孝次郎著
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。