こんにちは。冨樫純です。
「障害とともに生きる」についてのコラムを紹介します。
現実には障害者の親も親になった障害者も大変な思いをしていると、ぼくは思います。
子どもを持つなら誰だって、障害のある子どもの親になる可能性があります。
障害児だとわかったとき、それまで障害者と直接会う機会がなかったら、これからどういうことになるのかまったく予想がつかなくて、動揺してしまうかもしれません。
でも、障害があるって少しも大変なことではないのです。大変にしているのは周りなのです。
車椅子を使っている人を見かけると「ああ大変だな」と思ってしまいがちですが、建物の中や道路や駅などに段差がなくて、必要なところにはエレベーターがあったら、何ということはありません。
1人でどこへでも出かけて行くことができます。
そうなったら、車椅子を使わなければいけないことは、たまたまその人の個性はそうだというだけのことです。
それなのに、いろいろな個性のある人がいることを全然考えないで建物をつくるから、大変になっ
てしまうだけなのです。
そして、障害者にとって使いやすい建物や交通機関や介助制度は、高齢者をはじめだれにとっても使いやすいものなのです。
これから社会の高齢化がますます進みます。
障害者に暮らしやすい社会をつくっていくことは私たちすべての問題です。
しかし、 現在まだ日本の社会で障害者が日常の生活を送ることは大変です。とくに女性の場合、生理の介助が大変だ、妊娠したら大変だ、と子宮摘出手術に同意させられてしまうといった重大な人権侵害も後を絶ちません。
障害のある女性が赤ちゃんを産んだら、赤ちゃんを育てるために介助が必要かもしれません。
でも、それでいいのではないでしょうか。
親だけで子どもを育てることはできません。 国や社会がいくつもの手をさしのべて子どもを育てているのです。
障害者の場合、このさしのべる手が少しよけいに必要なだけということです。
下記の本を参考にしました
『ライフステージと法 』
副田 隆重 他2名
有斐閣アルマ