とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

結婚は女の幸せか

こんにちは。冨樫純です。


ある質問や疑問に答える形式で、解決の参考になりそうなことを書いていきます。


法律的なものです。


質問の内容は、主に女性目線からものです。


質問


そこそこの年齢になる前に結婚するのがあたりまえと思っていますが、キャリアのいとこはそんな私を軽蔑します。 なんでぇ ?


解答


「結婚は女の幸せ」「結婚適齢期」といったことばが示すように、若いうちに年上の経済力のある男性と結婚するのが女の幸せだという常識(固定観念)に、長い間女性はしばられてきました。


もちろんそんな程度の幸せは、「女房と畳は新しいのがよい」という表現に示されるように、より若い女性にいつ奪われるかわからない不安定なものです。


しかし、経済的自立の手段を奪われた女性にとっては、結婚は生存のよりどころでした。


女性は結婚に夢をもたせられてきたのです。


「子どもを産んで女は成長する」 「子どもを産むのは女性の天職」といった。


女は子どもを産むのがあたりまえという常識も、女性を若いうちに結婚へ駆り立ててきました。


他方、男性のほうも「結婚して一人前」として、結婚を強制されてきました。


結婚していることは、「自分は、社会の常識、会社の常識に従い、家族の生活のためにまじめに働く安全な人間です」いう保証書だったのです。


家族のために一所懸命働く男性と、男性の収入によって生存をはかろうとする女性がつくる性別役割分業家族は、モーレツ社員、会社人間や、安い賃金で働く主婦パートの供給源となり、会社社会=日本の経済成長を支えてきました。


主婦は育児や老人介護などを一手に引き受け、社会福祉の仕事も肩代わりしてきました。


しかし、お金を稼ぐ役割ばかりで子育てや自分の趣味を楽しめない生活や、子どもを育て高齢者を介護するといった、かりにやりがいのある仕事をしているとしても、経済的に他者に従属している生活は、人々を幸せにしたのでしょうか?


多くの男性が働きすぎて過労死したり、定年後は 「産業廃棄物」、「ぬれ落葉」と妻にうとんじられる状況です。


また、多くの女性が自分の夫のことを「主人」 と呼んでいる現実は、単なる慣用表現というよりも、女性の夫に対する精神的な従属性を表しているといえるでしょう。


こうした役割を性によって分担させられたら、自分に割り当てられた役割に満足できない人は増えざるをえません。


結婚によってこうした男と女の役割を押しつけられるなら、結婚は必ずしも私たちの人生を豊かにするものとはいえません。


あなたのいとこが結婚を軽蔑するのももっともです。


下記の本を参考にしました


『ライフステージと法 』

  副田 隆重 他2名

  有斐閣アルマ