とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

1人分しかない特効薬

こんにちは。冨樫純です。


ある倫理的課題に対して、哲学者の見解も参考にして、ぼくなりの結論を書きます。


理由も書きたいと思います。


課題


10人のエイズ患者に対して特効薬が一人分しかない時、誰に渡すか


結論


くじ引きと、均等割りが妥当だと思います。


選択肢(5つの配分方法)


10人の人が、エイズにかかったが、それを治す特効薬が一人分だけあるとする。


もちろん一人分の薬を10人で使ったのでは効かない。


どうしても一人を選び出す必要がある。


①くじ引きで決める。


②社会にもっとも貢献しそうな人、たとえば世界的なパイオリニストに与える。


③いちばん高い金額を払う人、たとえばアメリカの自動車会社の社長に売る。


④道徳的にもっともふさわしい人、たとえば犯罪で被害を受けた少女に与える。


⑤みんな死んでもいいから、均等にわける。


どの方法に従えば平等と言えるだろうか。


くじ引きと、均等割りならば平等だと思う人は多いだろう。


くじを引いてみたら、少女に被害を与えた犯人が当選したとする。


犯人が救われて、被害者が死ななければならないという結果が出る。


これが公平とか、平等とか言えるだろうか。


すると残るのはの均等割りである。


下記の本を参考にしました。


『現代倫理学入門 』

   加藤 尚武著

   講談社学術文庫