とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

公務員制度改革が難しいわけ

こんにちは。冨樫純です。

 

本を紹介します。

 

①この本との出会い

 

タイトルに興味が沸き、購入しました。

 

②こんな本です

 

『公務員クビ!論 』
 中野 雅至著
 朝日新書


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「親方日の丸」はもう古い。


大抜擢に、給与格差は当たり前。


リストラや倒産だって現実に。


財政破綻で、お取り潰しの自治体が続出?


「県庁の星」や「ハニカミ公務員」が日本を救う?公務員になりたい人、辞めたい人、続けたい人、公務員をもっと知りたい人に、公務員を待ちうける七色の未来を、「公務員のカリスマ」が徹底解説。

 

③こんな言葉が響きました

 

どうして公務員制度改革は簡単に進まないのか、いま一度考えてみましょう。

 

改革が難しい理由はいくつか考えられます。

 

まず、公務員制度を抜本的に改革した時の効果の不確定さです。

 

日本の公務員はなんだかんだ言っても、やはり優秀です。

 

国際比較をしてみても、他国の公務員に比べて日本の公務員が劣っているということは言えません。

 

にもかかわらず、中途半端な改革で公務員のインセンティブをそいでしまうと、被害だけが拡大してしまいます。

 

第二の理由は、現在の公務員制度は「それなりに機能しているから」ということもあります。

 

たとえば、公務員のたかりやストなどが起きているわけでもありません。

 

確かに、汚職や裏金問題は後を絶ちませんが、「機能不全」とまでは言えません。

 

公務員に対する信頼も、露骨に低下しているとまでは言えないでしょう。

 

第三の理由は、実は改革のモデルがないということです。

 

アングロサクソン諸国は確かに積極的な改革を行ってきましたが、必ずしも成功しているとは言えません。

 

改革には陰の部分がどうしてもつきまといます。

第四に、大変そうな仕事のわりにはマスコミからスポットライトを浴びないことも、政治家の改革意欲をそぐ要因です。

 

注目されない仕事に情熱を注ぐ政治家はいません。

 

「給与大幅削減」「公務員リストラ」といえばニュースになりますが、改革の各論は非常に地味な仕事です。

 

しかも、自治労などの強力な組合との労使交渉という難関が待ちかまえています。

 

そのため、多くの政治家はかけ声だけは上げるものの、本気を出すことはありません。

 

この労使交渉はかなり難航するでしょう。

 

特に、地方公務員の改革は簡単に進みそうにありません。

 

地方自治体の長には労組の支援も受けた保守相乗り候補が多いからです。

 

彼らが制度改革に大ナタをふるうのは難しいと思います。

 

さらに言えば、一部の保守政治家や幹部公務員は依然として、公務員と民間労働者を同じ労働条件で扱うことに相当のリスクを感じています。
(本文より引用)

 

④この本が気になった方への3冊はこちら

 

『公務員ってなんだ? 』
 最年少市長が見た地方行政の真実
 熊谷 俊人著
 ワニブックスPLUS新書

 

『公務員の異常な世界』
 給料・手当・官舎・休暇
 若林 亜紀著
 幻冬舎新書

 

『公務員革命』
 彼らの〈やる気〉が地域社会を変える
 太田 肇著
 ちくま新書

 

興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。